風のように駆け巡り、水のように流れゆく自転車旅 ②
はじめに
風のように駆け巡り水のように流れゆく自転車旅①で、②からは1話購読料100円と書きました。
ですが②まで無料にしようと考え直しました。( ③から1話100円 )
友達から次からの内容が実際にはどんな感じで展開していくのかわかりにくいのに100円はハードル上がるかもとアドバイスをもらって、確かにその通りだ!と。
自分でも随分考えて決めた事でしたが、少しでも誰かの何かにひっかかれれば良いなあ、との想いと自分自身のなかのお金や仕事に対してのトラウマ( みんなと同じように立ちまわれない恐怖心や不安感 、自己肯定の低さ )をどうにか自信に変えていくためのプロセスだとの想いもあり100円をつけさせて頂きました。
僕が体験したこの自転車旅は当初とても公開できるような華やかな旅ではありませんでした。
一年かけて向き合って、熟成させた輝くものになったと受け止められるようになりました。
そういう部分も含めた、泥くさいエンタメのようななにか…にできればと思っています。
旅することやキャンプ、日本の各地の忘れられた良い文化や想い、困難を乗り越えていく過程、自由さと発想、人と人とのあたたかさ、不思議な出来事、リアルファンタジー、のような部分をはらんだ内容にしていきたいと考えています。
きっと不安渦巻くいまこのコロナ時代ひたむきに歩んでいる人たちや孤立の中でさらに理解されにくい立場の人たちに対しても、僕自身の内面に対しても些細でもなにかの力添えができないだろうかと考えから生まれた活動になります。
● ●お待たせ致しました、ここから本題に移ります。
『 風のように駆け巡り水のように流れゆく自転車旅 』② /「 たくさんのやみを背負いひとつぶの光を握り」
はじまりはじまりー
ようやく旅のスタートです。
はじまりは2019年11月12日。
初日は15時ごろに東京( 板橋区 )から出発しました。不安と少しのワクワク感のなか目的地はひとまず八王子に設定。
ルートも急ぎではない為、できるだけ山勘で進んでいきました。
板橋区から杉並区の方角へざっくり進んで中央線に当たったら沿線づたいに八王子の方へ、というイメージです。
スタートして4時間ほどはなんか少し解放されたようで心がちょっと軽くなってのんびり走っていきました。
さすがに11月初旬19時ごろになるとあたりは真っ暗で日も落ち寒くて若干心細くなってきた為、携帯ナビを作動させ目的地に着くことに集中し始めました。
その際月が凄く丸く明るくてすごいなーと思って撮った写真でのちに作品にしたものがこれです。↓
「 Longing 闇は光に憧れて 」
肉眼だともっと明るく丸かった印象です。
急いで走りようやく八王子に着いたのが21時ごろ。
八王子に居る友達と会えたらと思いましたがタイミングが合わず、今晩は漫画喫茶で寝ることに。
交番で近くの駐輪場を訪ねた際、日本列島縦走するみたいな話しの流れになって、本当は今すぐ帰るかもしれないし、沖縄まで行くかもしれないし、納得するまで進むだけしか決めていなかった訳で…。
それに当時誰かに見せる為の旅では無かったから少し困ってしまった…( 盛り上がる気持ちは逆の立場だったら僕も同じだと思うけど )
その時1人居た女性警察官の人が寒いから風邪ひかないようにしてくださいね。と当たり前のことを言っていて、男性警官と女性警官のリアクションの差がとても興味深くて、なんかいいなあと不思議な気持ちになる。
その際に「 漫画喫茶は盗難が多発しているから気をつけてね! 」と言われビビりながらあまり寝れず…次の朝を迎える。
何もなくてよかった。
翌日は9時八王子を出発。
今見ると異様な積載ビジュアル、、、怪しさ満点です。( 2、3日後には積み方も工夫されもっとマシになります、、笑 )
八王子から次にどこへ向かうかとなった時になるべく谷合の道を行った方が登り坂を走らなくて済むと思い相模川に沿って上流へと遡るルートで進みました。
いつもの街並みからリアルタイムで自然が深くなっていく体感は不思議なもので当たり前のようだけれど、ちゃんと陸地で続いているんだなーと、山あり谷あり立体的で広大なスペース感を体感しながら走って行きました。
二日目は午後から天気が悪く曇りと軽い霧雨の中ジリジリ進みました。
途中城山ダムというところを通ってやはり自然の広大なスペース感とダムの湖面に浮く木くずや塵を見てなんか自然の中の人間のちっぽけさと退廃感を感じギョッとしました。でもそんな中でも欄干に紅葉の装飾が施されていてなんか人間の温度が感じられてホッとしたりもしました。
まだ2日目ですが冷えや手のひび割れ、疲労感もきた頃に、ちょうど相模湖温泉うるりという、相模湖リゾートに併設された温泉の前を通りかかった為、ひと休憩を取って温泉に浸かることにしました。
湯治旅という言葉があるくらい四国遍路をした際もそうだったけれど、温泉は本当に身も心も凄い回復力を促してくれる。
いつもそれを実感する。この時も心の疲労はもちろんのことだけれど、手の皮膚とかも出る頃には落ち着いて薄皮が整う感じがわかりやすいほどにある。自然治威力を促す温泉パワーは侮れないとつくづく感じます。
少しじっくりと休憩をとりつつ、今晩泊まるお値段安めのキャンプ場もうまいこと見つかり、微かなキャンプ泊への期待が高まる…!
相模川沿いをしばらく走り、相模湖を過ぎもう少し!ワクワク感…。
キャンプ場から最も近いコンビニでラーメンに入れる卵を購入した際、おもしろいものを発見しました。
コンビニの壁に地域の掲示板…。
なんかどこにでもあるコンビニが地域カラーにアットホームになっているのはほっこりしました。( 東京から来たためだろうか…)掲示物も弾き語りの歌手と一緒にみんなで歌おう的なイベントやアウトサイダーアートの展示、地域のお祭りや昔からのこの藤野の地域の昔話や言い伝えをお年寄りから聞く会とかあってかなり面白そうな印象でした。
そんなこんなで今日の宿泊場所、秋山川キャンプ場に到着です。
今日は僕1人しか居ないようで寂しいような嬉しいような不思議な気持ちです。
こんな時でも夜空の下でご飯を食べるのはやっぱり気持ちいいもんで、少し楽しむことができました。
夜は持参したエスケープヴィヴィサック+シュラフ夏用+ゆたんぽ+薄いフリース毛布に借りておいた厚手毛布をかけて寝ましたが、それでも寒くてあまり寝れず、以降この旅でキャンプ泊は行われることはありませんでした…笑
節約の為、厚手毛布を借りようかかなり迷った自分を恥じます…笑
寒さ厳しいキャンプでしたが同時に自然の静かさにつつまれ少しホッとするキャンプになりました。
そんなこんなで2日目が終了しました。
ここまで読み進めてくださりありがとうございました。
今後もこのような調子で進めて行こうと思っています。
日々の安らかな暮らしが1人ひとりにまた戻ってきますように。
孤立のなかのさらに孤立している人たちに居場所がありますように。
今日もみなさんの一日が豊かなものになりますように。
( こんな僕を日々支えてくださる友人達はじめ、見守ってくださっているお世話になった方々、孤独に歩む人たちへ心を込めて )
2020.11.22. 青木俊輔
次回予告『 風のように駆け巡り、水のように流れいく自転車旅 ③ 』/ 「 母樹のsongとハードボイルド犬目兵助 」をお届け予定です。
『 風のように駆け巡り、水のように流れいく自転車旅 ③ 』/ 「 母樹のsongとハードボイルド犬目兵助 」講読料 100円 不定期更新
よろしければご覧ください。
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