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長い夜を歩くということ 151

「何か言いましたか?」

彼女は私を見て笑っている。

友達の犬を撫でるみたいに優しくからかっている。

「いいえ。自分で少し悪いなんていう人は大抵大悪党だと思っただけです」

「悪気のない大悪党は結構映画になったりするくらい人気者じゃないですか?」

彼女の自然な笑みは今表現できる限界を超えているように見えて、私の中にある彼女の腕をなんとか離さないようにしがみつく方法を探した。

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