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風の行方

今回の鑑定者
・38歳 女性
・奈央さん(仮名)

オーラの色:ロウソクが風が吹くと揺れたり、何もないと形をそのままに綺麗に一定に燃えている様子

オーラから、奈央さんの生まれ持った特性、、現状、悩みと解決策を
小説風鑑定書にしました
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プロローグ

 松田奈央は、38歳。5年前に離婚し、娘と二人三脚で生きてきた。会社員として働きながら、カウンセラーやコンサルタントとしても活動し、クライアントの個性を引き出して稼げるよう導いてきた。時に必死に、時に迷いながら、それでも懸命に進んだ結果、今ではお金の不安はほとんどなく、一つの山を越えたような落ち着きと安心感がある。
来年には独立を控え、順調に依頼も舞い込む。仕事の流れは自然で、自分でも良い状態だと感じている。それでも、奈央には漠然とした引っかかりがあった。
「これから私はどうしたいんだろう?」
根性や気合で突き進むやり方が通用しなくなった今、自分の理想を明確にするため、奈央はオーラ鑑定士の元を訪れることにした。

オーラ鑑定士との出会い

 奈央が足を踏み入れたのは、静かな空間だった。居心地の良い、温かな香りが漂い、心が自然に落ち着く場所。迎えたのは、穏やかなオーラ鑑定士・彩乃。奈央は少し緊張しながらも、その落ち着いた雰囲気に安心感を覚えた。
「どういったご相談でしょうか?」
奈央は悩みを打ち明けた。特に大きな問題はないが、今後の自分の方向性について迷っていること、また、どこか心の中で物足りなさを感じていることを話した。
「私は順調だと思うんです。ただ、何かが足りない気がして、これから先どう進めばいいのかがぼんやりとしていて……」
彩乃は静かに頷き、奈央のオーラを感じ取った。しばらく目を閉じ、深い呼吸をしながら言った。
「奈央さんのオーラは、まるでロウソクの炎のようです。風が吹くと揺れますが、静かな時はそのまま美しく燃え続けている。その安定感が、奈央さんが良い流れに乗っていることを示しています」
奈央は驚いたように目を見開いた。
「ただ、心地よい高さで飛ぶために、重石を持っています。それは『達成感』です」
「達成感?」
「はい。達成することで喜びを感じるのは素晴らしいことですが、それがあなたを重くし、次のステージへ行くのを妨げている可能性があります」
奈央はその言葉に少し考え込み、心に響いたような感覚を抱いた。達成感が支えになっている一方、それが自分を縛っていると感じている自分に気づいた。

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