
ソニーの古いICレコーダーのデータをWindows7にコピー
(価格を無料に変更しました。2021/8/1)
10年前に製造中止になったソニーのICレコーダ、ICD-SX55のデータはWindows7のパソコンへは単純にはコピーできませんが、何とかできました。
0.概要
・古いソニー製レコーダーICD-SX55のデータをWindows7パソコンには単純にコピーすることができない
・これは、ICD-SX55を含め、古いICレコーダーのWindows7用USBドライバーはソニーから提供されていないためである
・ソニーのサイトでは、音声データとして保存する方法が記載されている(こちら)。その際にはICレコーダーのイヤホン端子口とパソコンのマイク端子口をつなぐ両端オスのケーブルが必要。
・デジタルデータで保存するためには、OSとしてXPかVista 32ビットが必要
・しかし、Windows7のXPモードを使うことにより、ICレコーダのデータをデジタルデータのままパソコンにコピーすることができた。
・Windows8にはXPモードが付属していないが、Hyper-Vを使うとXPモードが使えるいらしい。
・今回のデジタルデータのままコピーの手順は、他の同様な古いソニー製ICレコーダー(XPでは認識されるが、Windows7では認識されないICレコーダー)に対してもそのままか一部手順を変更して使用できる可能性がある
目次
1.古いICレコーダーのWindows7用USBドライバーはソニーから提供されていない
2.ICレコーダーのデータを音声データとしてWindows7パソコンにコピーする手順
3.ICレコーダのデータをそのままWindows7パソコンに保存する手順
4.他のソニー製ICレコーダーでも同様な方法でコピーできるかも
1.古いICレコーダーのWindows7用USBドライバーはソニーから提供されていない
そもそもの発端は、妻が英語を習いに行っていて、授業をICレコーダーに録音していたところ、容量が一杯になったのでパソコンにコピーしたいと言い出したことです。そこで、付属CD-ROMのソフトをインストールしてみたのですが、どうもうまくいかないということがわかりました。
具体的には、ICレコーダーICD-SX55に付属してきたソフトウェアDigital Voice Editor2.28をWindows7パソコンにインストールして起動してみましたが、レコーダを認識しませんでした。
上のように
「通信ができませんでした。ケーブルが正しく接続されているか確認してください。
ICレコーダーからケーブルをはずし、再度接続してみてください」
というダイアログボックスが表示されます。
もちろん、ケーブルを再接続したりしてみましたが、状況は同じです。つまりは、ICレコーダが認識されていないということです。
ソニーのウェブページを見ると、ICD-SX55を含む多くのICレコーダを対象機種として、Windows7への対応状況が記載されています(こちら)。(太字にしたのは私です)
Q Windows 7 に対応していますか?
A 本機に対応したWindows 7 用のUSBデバイスドライバーは提供しておりません。
ICレコーダをUSB接続してパソコンに認識させることができなかったのは、Windows 7 用のUSBデバイスドライバーが提供されていないからということのようです。
(この記述のあと、ICレコーダのヘッドホン端子とパソコンのマイク端子を接続して、パソコン側にアナログ音質のデータで保存できることが記載されています。これについてはあとで試してみました。)
ここで、ICD-SX55がいつ生産中止になったかを調べると、取扱説明書ダウンロードページに「2004/10/21 生産完了」とあります。つまりは、生産中止になってもう10年経っています。そうなると、現在のOSでサポートされていないのはやむを得ないという面もあると思います。
もちろん、こちらとしては10年前の製品といえどもきちんと動くので何とかWindows7で動くようにしてほしいものと思いますが、さきほど括弧書きで書いたように、「アナログ音質データでは保存できることを手順を示して開示しているのだからいいだろう」とソニーさんは思っているのでしょう。
※購入にあたってお断り。この方法は私が実際にICレコーダーのデータをコピーできた方法ですが、パソコン環境、周辺機器などの条件でうまくいかないことがあり得ます。その場合でも返金はできませんので、ご了解の上、購入ください。また、内容についての質問も受付けられませんので、ご了解ください。以上、購入前に、このnoteが支払う金額の価値があるかご熟慮の上、ご購入ください
2.ICレコーダーのデータを音声データとしてWindows7パソコンに保存する手順
音声データとしてWindows7パソコンにコピーする手順を書いておきます。できた音声ファイルを確認する手順も含めてあります。
1. 3.5mm Male To Male Stereo Audio Cable(両端オス)を準備
2. 上記ケーブルの片方の端をソニーレコーダのヘッドホン(緑色)の端子口に、もう片方の端をパソコンのマイク(ピンク)の端子口に接続
3. Windows7パソコンで「サウンドレコーダー」を起動
(具体的には)スタート→アクセサリ(またはWindowsアクセサリ)→サウンドレコーダー
4. 「録音」タブを開き、マイク接続を確認
5.「サウンドレコーダー」で録音開始
6. ICレコーダーの再生ボタンを押下
7.(録音)
8. ICレコーダーの再生が終わったことを確認の後(あるいは、再生を停止した後)「サウンドレコーダー」の録音停止
9. サウンドレコーダーが音声ファイルをどこに保存するか聞いてくるので、適当なところ(たとえば、デスクトップ)へ保存
10. イヤホンまたはヘッドホンをパソコンのイヤホン(緑色)の端子口へ接続する
11. 保存した音声ファイルを再生して、正しく音声ファイルが保存されているかを確認
3.ICレコーダのデータをそのままWindows7パソコンに保存する手順
※ソニーのページに載っている手順ではないので、ソニーの認めているものではありませんので、その点、ご了解ください。
1. Digital Voice Editorの最新版 Ver.3.3.01をダウンロードしてWindows7へインストール(1回のみ)
2. パソコンをインターネットから切断(注1)
有線の場合、ケーブルを外す。USBの無線の場合は、機器を外す。(このように、ハードウェア的にできるならそれが望ましい)
ソフトウェア的には、スタート→接続先→(画面右下に表示されるウィンドウ内で接続している有線または無線LANを選択し、「切断」をクリック)
3. Windows XP modeを起動
スタート→すべてのプログラム→Windows Virtual PC→Windows XP mode
4. 画面上に表示される「USB▼」をクリックして、「ソニー IC Recorder(SX) 接続」をクリック(下図)(注2)
5. ソニー Digital Voice Editor 2を起動
a.「自動保存の設定」のダイアログボックスがでるが、「キャンセル」をクリック
b. デスクトップなどに適当なフォルダ(たとえば、Voice Files)を作成する
c. 作成したフォルダへdvfファイルをコピー
6. エクスプローラを起動して、コピーしたファイルをさらにDropboxなどへコピー(注3)
a. (XPモードで)スタート→マイコンピュータ→(「その他」にあるパソコンのCをクリック
b. コピー先のフォルダ(たとえば、Dropboxのフォルダ)を表示させる
c. 5(b)で作成しておいたフォルダ(Voice Files)をドラッグするなどして、コピー先フォルダ(たとえば、Dropbox)へコピー
7. Windows XP modeを終了
8. dvfファイルをクリックすると、Digital Voice Editor Ver.3.3.01がWindows7上で起動されるので、再生された音を聞いて、確かに該当ファイルがコピーされているかを確認する。
11. (パソコンをインターネットへ再接続)
注1) XPがサポート終了のため、インターネットに接続していると攻撃される可能性あるので、インターネットをできればハードウェア的に切断する
注2) この操作をしないと、ICレコーダーがXPモードで認識されない
注3) この操作をしないでXP modeから出てしまうと、ファイルが見られない。なぜなら、XP modeでは、仮想ハードディスク(VHD)を作っているため。(XPmodeからでたあと、VHDファイルをマウントすればいいらしいが、面倒であろう。)
なお、Windows8ではXP modeがサポート対象外になっていますが、Hyper-VなるものでXP Modeが動くらしいです(こちら)。私は試していませんが、もし試してうまくいった等の結果が得られたらお知らせいただければ幸いです。
4.他のソニー製ICレコーダーでも同様な方法でコピーできるかも
以上、10年前に販売中止になったソニーの古いICレコーダ-、ICD-SX55のデータをWindows7パソコンにコピーする方法がわかりました。
音声データでよい人、時間がかかっても手順が簡単な方がいい人、ソニーが保証している方法がいい人は、2.の音声データとしてコピーする方法を選ぶとよいと思います。
一方、少々手順が複雑で、ソニーが推奨していなくても、従来通りデジタルデータで速くパソコンにコピーしたい人は3.のデジタルのままコピーする手続きを選ぶとよいかと思います。
今回の方法は、私の家にあるICレコーダ、ICD-SX55を対象にしたものです。
音声データとしてコピーする方法は、ソニーがウェブページに載せているので、そのページで対象とされている全機種で可能であると思われます。
一方、後者のデジタルのままXPモードでコピーする方法ですが、やはりXPでしかファイルをコピーできない他の機種についてもそのまま、または、一部手順を変更しただけで応用できる可能性があると思っています。
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