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科学が証明した効率的な練習方法

一流になるためには,

10年1万時間の質の高い練習つまり意図的計画的練習が必要であり,意図的計画的練習を効果的に継続していくためには,自己調整学習が効果的である.

と以前,述べました,

https://note.com/shun_ex_edu_lab/n/nf66beebe7a95

https://note.com/shun_ex_edu_lab/n/n203452fd4e2f

自己調整学習には,3つの過程(「予見」「遂行コントロール」「自己省察」)があるとありますが,それぞれの段階において学習方略があります.

 さらにそれぞれの過程では,学習を効果的に進行させるための種々の方略(学習方略learning strategy)が使用され,基本的な学習方略としては,自己評価,知識の体制化と変換,目標設定とプランニング,情報の探索,記録,自己モニタリング,環境構成,自己帰結,リハーサルと記銘,社会的援助の探求,記録のレビューなどがある.

自己調整学習 (一流) の3つの過程「予見」「遂行コントロール」「自己省察」での具体的は方略を見ていこう.

予見

(課題を分析し目標を立て,どう学習していくかを計画する)

予見の過程では,目標に向かって計画すること (計画) と,自分の能力を理解し問題があっても乗り越えられる能力 (自己効力感) があると信じることが重要である.


計画

1. 自分の課題を達成するために,練習をきちんと慎重に計画し,その計画を塾考する.

2. 目標と目標達成に必要なことを考える.

3. 課題を考えて見つけ,その課題を解決するのに必要なことを考えてから練習を開始する.

自己効力感

1. 予想外のことに対して効率的な対処する自身をもつ.

2. 予期できないようなことに対する対処法を常に考えており,そのような状況を打破する自身を持つ

3. 困難なことに直面しても対処する方法を心得ており,何をすべきか冷静に考えることができる

4. 1つの課題や問題に対していくつかの解決方法を見つけられる

5. 大抵のことは,努力すれば克服できると考えている.

遂行コントロール

遂行コントロールとは,課題を遂行している間に同時に進行する認知活動であり,課題をどのように進めていくかを自分で確認する,集中力を向上させる,学習を妨げる状況を排除し学習に適した環境を構成する(注意の焦点化),学習課題の重要な部分を見つけて再構成する(課題方略)といった活動を含む自己制御の過程.さらに,自己の学習の遂行状況を見直し,使用した方略が有益だったかを判断する自己観察の過程.

セルフモニタリング

1. 練習中に自分がどの程度できているか確認する

2. 練習中に上達するために,やっていることが正しいかチェックする

3. 自分の課題を確認しながら練習を行う

エフォート

1. 困難な課題でも途中で諦めない

2. 得意でないことも努力でカバーする

3. 好きでもない練習でも一生懸命できる

4. 重要でない課題でも一生懸命できる

5. 上達のために自ら練習する

自己省察

自己省察とは,学習目標や自身が立てた計画と学習結果や行ってきた過程を比較し,自身の達成度・進捗状況を評価し,その評価に基づいて成功・失敗の原因を見つける過程.

評価・内省

1. 行った練習が正しいか,よかったかを確認し練習を振り返り次回に生かそうとする.

2.  練習をよりよくするために自身の練習について考え,次回の練習の改善点を考える

3. 自分が行った1つ1つについて振り返る

4. 過去の経験を振り返り,新しい練習の良し悪しを判断する

5. 自分の強みや弱みについて考える


などの方略が,自己調整学習を行うために重要です.多くの研究によって競技レベルや学業成績などとこれらの項目との関係を報告してます.これらのことは,才能やもって生まれたものではなく,努力や経験で簡単に変えられるものです.一流の中には,もって生まれたものだけで,一流になった人もいると思いますが,

科学は,努力で一流になれることを証明しています.

ですので,もっていないもの嘆いていないで,今できることを日々積み重ねていくことが一流になるためのたった1つの方法だと思います.



参考文献https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspopsy/advpub/0/advpub_2016-1605/_article/-char/ja/

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Shun Ex.Edu,lab (体育ラボ)
主に,スポーツ医学や子どものスポーツに関することについて配信します.