潰瘍性大腸炎の患者さんが使用する〝青黛の危険性〟についての個人的考察
本題に入る前に…
潰瘍性大腸炎に対して、お医者さんから処方される薬以外にも自分で何かできないかな…と考えている方向けに僕が実践している方法の記事を書いていますので、興味があればぜひご覧ください。
ここからが本題です。
潰瘍性大腸炎の患者さんの中には青黛を服用している、という方もおられるのではないでしょうか?
青黛とは、下のリンクのような黒い粉末の生薬(自然由来の薬)です。
大腸の粘膜の治癒を促進させる成分が入っているようで、お医者さんの処方箋もいらないので一般の方でも購入できます。
近年潰瘍性大腸炎に対して症状が劇的に改善される有効性が示されており、最近の研究では自分の免疫が大腸を攻撃してしまうといった免疫の暴走を抑える効果もあるとのこと。
潰瘍性大腸炎の症状に苦しむ方にとってはこれ以上のものはないのですが、その青黛の服用に関して少しだけ気にしてほしいことがあります。
この青黛の過剰摂取により、心臓と肺を結ぶ血管に問題が起こり、体を動かすと息苦しくなる・疲れやすくなる・全身がむくむ等の症状を呈する肺動脈性肺高血圧症という病気などの発症が報告されています。
https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/2018/182051/201811058A_upload/201811058A0074.pdf
僕が想像する「過剰摂取が生じてしまうシナリオ」は、青黛を服用したけれど一向に症状が改善しないことから来る焦り、あるいはたくさん飲めば治りが早くなるだろう、という安易な考えに至り、結果自己判断の用法・容量で服用をしてしまうのではないか?と考えています。
(少量の摂取で肝機能の障害が出る、という患者さんもいるという報告もあるそう)
青黛の摂取は症状が改善するといった報告はたくさんあり、その有効性はさまざまな研究で示されてはいるものの、適切な量・服用回数などはまだ不明瞭と思いますので今後そのあたりの研究が期待されます。
自身の体調をよく考え、お医者さんに副作用のリスクが高くないかどうかを相談した上での服用をお勧めします。
また、青黛を途中で中止した場合に高率で再燃する患者さんもいらっしゃるようです。今後体調を維持するために青黛を飲み続けなければならないことも視野に入れながら行動していきましょう。
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