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錦秋の山水画を見ながら甲武信岳へ

2023年10月21日〜22日
バリエーションルートの鶏冠尾根から甲武信岳へ。
山水画を思わせる岩峰群の景色と紅葉のコラボが圧巻でした。


🥾鶏冠尾根から木賊山

お馴染みの集合場所、道の駅みとみで師匠たちと合流。
西沢渓谷入口から東沢沿いに鶏冠谷出合へと向かう。

秋の装いを纏った鶏冠尾根

出合では渡渉を覚悟していたけど、水量が少ないおかげで岩伝いに渡れた。
ここで濡れるのは絶対に避けたかったので、慎重に渡った。

鶏冠谷出合

取り付いた鶏冠尾根は序盤から容赦ない急登が続く。
文句なしの快晴で、ゆっくり登っていても汗が止まらない。
太陽に照らされた見事な紅葉を目の保養としながら、頑張って登った。

紅葉がピークを迎えた鶏冠尾根
頭上に広がる極彩色

第一岩峰の手前で一気に視界が開ける。
見下ろす山肌は秋一色に染まっていて、太陽を浴びて輝いている。
ここからは師匠にザイルを出してもらい、コンテ※で越えていく。
※コンテ:コンティニュアスの略。メンバーでザイルを結び合って進むこと。

第一岩峰を直登する
秋色の奥秩父

第一岩峰を登り切ると、鶏冠尾根の全貌が見えてきた。
険しい岩峰群とそこに生える木々。
まるで、山水画の世界に迷い込んだような絶景が広がっている。

秋の山水画

登って下りてを繰り返しながら鶏冠尾根を進む。
樹林帯に入ると一気に暗くなるけど、踏み跡は明瞭で
ピンクテープ等も豊富なので迷うことはない。
第二岩峰も直登し、第三岩峰は右から巻いた。

第二岩峰
取り付きが難しかった
樹林帯は深い森の中
目印は豊富にある

昼前にようやく鶏冠山の頂上に到着。長かった〜
ちなみに、手前の第三岩峰の頂上には山梨百名山の標柱が立つ。
鶏冠山に登頂してピストンで帰る人が多いそうだけど、
今回の僕らは木賊山方面へ進んでいく。
先はまだまだ長い…

山梨百名山の標柱
こちらは第三岩峰の頂上
こっちが山頂

鶏冠山以降はほとんどが樹林帯歩き。
木賊山に近づくにつれて、奥秩父特有の苔むした針葉樹の
重厚な雰囲気に変わっていく。
藪漕ぎも交えながら長い1日を終えた。

鶏冠山から木賊山を見ると
まだ先は長かった
針葉樹と苔の世界へ
まさに奥秩父の森

🥾木賊山から甲武信岳

今年2回目の木賊山に登頂し、いよいよ甲武信岳へ。
本日も文句なしの快晴!
冷え込んだ朝の空気の中、山頂を目指した。

とくさやま登頂
普通は読めないよね〜
大きく育った霜柱
朝は本当に寒かった

7時ちょうど、甲武信岳に登頂!
目に飛び込んできたのは真っ白な北アルプスの山並み。
昨日の冬型で一気に雪化粧をしたらしい。
南に目を転じると、八号目あたりまで雪を被った富士山がよく見える。
そして、遠く山並みの向こうには輝く東京湾も見えている。
朝の澄んだ空気のおかげで、山から海まで丸見えだった。

3回目の甲武信岳
八ヶ岳の向こうには雪化粧の北アルプス

🥾甲武信岳から近丸新道で下山

山頂で絶景を堪能して下山に取り掛かる。
所々で南側に開ける場所では、富士山が相変わらず綺麗な姿を見せてくれた。

富士山と紅葉した奥秩父の山並み

下山ではお馴染みの近丸新道を辿った。
今年は沢登りの帰りに2回この道を歩いているので、
登山道の様子は大体頭に入っている。
ただ、夏と違って今は紅葉シーズン真っ只中。
彩りの近丸新道を退屈せずに楽しく下山した。

最後の最後まで紅葉を満喫できた

🥾まとめ

山梨百名山の中でも最難関と言われる鶏冠山。
序盤からの急登とその後に現れる岩峰群、
一筋縄ではいかない楽しく険しい山だった。
案内してくれた師匠には感謝です。
秋の絶景もさることながら、寒さと真っ白な北アルプスを見て
冬の気配すらも感じられた今回の登山。
季節感あふれる素晴らしい二日間となった。
おつかれ山でした⛰

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