表面筋電図とは?
筋電図は、針電極を刺入して筋電を計測する針筋電図と、皮膚表面に電極を貼り付けて筋電を計測する表面筋電図に大別されます。筋電図とは、筋収縮が起こる際に発生する活動電位を記録したものです。(他の投稿で少し解説しています)
針筋電図は、針電極を刺さなければならないため、侵襲的(体を傷つける)です。1つの運動ニューロンとそれが支配する複数の筋線維を運動単位と呼びますが、その運動単位で生じる活動電位(運動単位電位)を記録します。つまり、局所筋、深部筋での計測に向いていおり、主に「診断」で使われています。
一方、表面筋電図は、皮膚に表面電極を貼るだけで良いので、非侵襲的であり、筋全体の活動として捉えることができるため、主に「運動解析」を目的としてスポーツ科学、人間工学、バイオメカニクスなど様々な分野で活用されています。
<表面筋電図の特徴>
・非侵襲的(体を傷つけない)
・簡単で時間がかからない(表面電極を皮膚に貼るだけ)
・筋全体の活動として捉えることができる
<表面筋電図による評価>
・筋力の目安(運動単位の参加状態)
・筋疲労の評価(周波数解析により行う)
・運動のタイミングや時間変化(筋電図と3次元位置計測装置やビデオカメラの併用)
以上のように、表面筋電図は非侵襲的で、簡易的で、運動解析に必要な多くの情報を取得することができるため、様々な分野での応用が期待できます。
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