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八一王戦A級 第2局 対tottoroさん
前期のA級では負けた相手との対局です。
序盤①・居飛車の選択
最初は予想通り進みましたが、居飛車が4六歩でじっくり指す展開を選んできました。
5七、4七銀の二枚銀の構え(1図)で、こちらはいつも通りの向かい飛車。
こちらに捌かれるのを警戒した駒組みだったように思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1698563832658-m6604enyWg.jpg)
序盤②・振り飛車も十分だった
お互い玉形を整えて、本格的に居飛車が抑え込みの体制に入ってきました(2図)。
![](https://assets.st-note.com/img/1698564018308-p2wWh0oqaU.jpg)
歩を突いて攻めの姿勢で来たので、飛車を回って対応しました。ここで7七角と間合いをはかってきましたが、5四歩と2枚目の歩をぶつけたのが第一感で最善の手でした。
![](https://assets.st-note.com/img/1698564214937-n7o1Xlrujg.jpg)
実戦は同歩(3図)と対応してきましたが、4五歩、同形、8八角成、5三桂成と一直線のたたき合いで振り飛車よしのようです。実戦で選ぶのは難しいですが。
よって実戦は同金と取り、4四歩、同金、4五歩、5四金と進んで互角の形勢でした。
中盤・急所を誤る
進んで4図。
![](https://assets.st-note.com/img/1698564501102-JjgxCQ1EOn.jpg)
実戦は2二飛と回り2筋交換を目指しましたが、ここは5二飛と中央でにらみ合うべきでした。
こちらも勢力では負けていないためこれからの勝負でしたが、実戦は浮いた金を狙われて、対応を誤りリードを奪われてしまいました。
終盤①・攻めを切らせず
中盤は居飛車優勢でしたが、玉頭への攻めで居飛車のミスが重なり、居飛車リードくらいまで差が縮まりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1698564922220-3oTPLYIjOX.jpg)
5図では互角までもどっていて(-150程度)、ここから攻めがつながるかの勝負になりました。
実戦は8四銀とかわしましたが、6六歩と根元の桂をとるのも有力でした。
以下7三歩成、同飛で、5二の桂のおかげでうまく隙間を埋められています。
7四銀、4三飛、7六銀と進んで6図。
![](https://assets.st-note.com/img/1698565228724-WejA3hh35V.jpg)
ここで4四飛が有力でした。
3四の銀にあてて、先手玉をにらむ筋を残す最善手で、以下2五銀、5六歩、同金、6七銀と進んで後手有利でした。
終盤②・最後の勝負を逃す
![](https://assets.st-note.com/img/1698565501881-CZV7VwbDe9.jpg)
進んで7図が最後のチャンスでした。
再び居飛車有利となりましたが、攻めが渋滞し、飛車の利きも大きく、互角でもうひと勝負という局面です。
ここで7四歩と怪しく迫るのが勝負手で、秒読みのなかでミスを誘うのが筋でした。
これを逃すと、ターンは回ってきませんでしたね。
総括
形勢判断を悲観しがちなこと、秒に追われて強く勝負できなかったことが敗因でした。
評価値
![](https://assets.st-note.com/img/1698565796460-VHsBBxqPqi.jpg?width=1200)
終わりに
最後まで読んでいただきありがとうございました。