マイナビの身だしなみ指南ページが改善されていることが分かりました
表題の件、初めて気づいたときから時間が経ってしまいましたが、まとめておきます。
マイナビの指南する身だしなみに関する項目は、2021年7月の時点で既に、以前のバージョンからの改善が見られたという嬉しい報告がなされていました。
マイナビ2022(2023)女子学生ナビの記載内容が変更されました!
— 4126 4126 (@110_8108) July 3, 2021
パンプス、ストッキング、ノーメイクの記載が削除されました。
覗いて見てね!https://t.co/OLYhLm3ftL pic.twitter.com/oXCeS8J0UR
上記ツイートは、マイナビの運営するサイト「女子学生ナビ」の、「マナーを知る」項目内、「マナーに関する素朴な疑問」のページにおいて、「ヒール」「ストッキング」「メイク」について、
・ヒールのない靴はNG
・ストッキングはベージュが無難
・好印象のために化粧は大事
との表記があったものが、項目自体削除されたという報告です。
さらにこちらのツイートでは、
https://twitter.com/110_8108/status/1411240918355628035?s=20&t=AAvsLzCADYkRElv5VVspNg
従来、
・スカート丈が長すぎるのははっきり言って野暮ったい
との表記があったところ、「全体のバランスを見て選びましょう」という表記に改善されているという報告がありました。
さて、マイナビの就活生全体に向けた身だしなみ指南に関してですが、まずこちらをご覧ください。
こちらは2020年に資料として保存された、マイナビの身だしなみページ「恥をかかないための就活マナー 身だしなみ・持ち物編」に掲載されていた指南です。
こちらが、現行のページ
https://job.mynavi.jp/conts/2023/manner/vol01/
では、以下のように改善されていました。
・「男性」「女性」という表記がなくなっている
・ヒゲは一律に全部剃る、という書き方ではなくなっている
・ノーメイク禁止の文言が撤廃
などの改善点が見られますね!
他にも、髪型やスーツに関する項目などがありますが、いずれも「男性」「女性」のラベルがなくなっています。
そして、ページ内でダウンロードできる「身だしなみチェックシート」、こちらは、「マイナビ2022」と「マイナビ2023」の比較ですが、かなりの改善がなされています。具体的にはこちら。
著作権保護のため、重要な個所以外はぼかしをかけていますが、
・「男性編」「女性編」と分けられている
・男性のみ、長髪禁止、ヒゲは一律ですべて剃るという指南
・女性はノーメイク禁止
・女性のみ指輪禁止の指南、「健康美で勝負」との文言
・ネクタイは男性のみ、アクセサリーは女性のみに記載されている
・足元について、男性は靴下であるのに対し、女性はなぜかストッキング前提、女性はヒールのついたパンプスが前提であるような表現
などの問題点が分かると思います。
それに対し、改訂された版を見てみましょう。
こちらも著作権保護のため、最低限提示したい箇所以外はボカシをかけていますが、ボカシをかけた箇所には、ジェンダーを問わず身だしなみ指南として妥当なことが書かれています(寝ぐせは直す、靴は磨く、など)。
この版では、
・「男性編」「女性編」ではなく、一枚のチェックリストに統合されている
・男女二元論に基づき差がつけてあった項目も、統合(「靴下・靴」の項目、「装身具・小物」の項目。)
・ヒゲ剃りやメイクなど、強制のようになっていた指南の表現がやわらいでいる
・「ネクタイは」「靴下は」「ストッキングは」など、男女二元論に合わせた指南ではなく、身につける個々人を尊重した表現になっている
・女性のみ指輪禁止の項目が撤廃されている
・頭髪に関しても、男女二元論に基づいた一律の指南ではなく、清潔に保つことに重きが置かれている
などの改善点がよく分かると思います。
これらの改善によって、男女二元論的・性差別的な指南がかなりやわらぎ、より包括的な指南になったと考えますが、身だしなみ指南では「男性」「女性」のラベルがなくなったとはいえ、現行の図も男女二元論的であることは否定できません。
例えば、
・ステレオタイプな「男性像」「女性像」以外の表象を追加し、2パターンだけではなく、3,4パターンを例示するなどの方法
・男女二元論に基づく「男性用」「女性用」の図示が、ページ左側と右側、あるいは、上側と下側にハッキリ分かれている現行のレイアウトを変える方法
などが考えられるのではないでしょうか。
靴に関しても、
・「紐付きの革靴」「ヒール付きのパンプス」の他に、パンプスタイプでヒールのないものを加える
といったこともできると考えます。
他にもいろいろな案が考えられると思います、みなさん是非、この記事のコメント欄、またはSNSなどで #就活セクシズム のタグをつけてコメントをしてください!