体験談紹介⑤

「21卒の女です。私はある会社の面接にて「Nさんは女性なのでお伺いします」と前置きされた上で結婚願望の有無や出産の希望を聞かれました。その後も「女性は〜」という枕詞を度々つけられたため、逆質問の際に「御社の仕事は男女で能力差の出る仕事ですか」と伺ったところ、「女性がチームに1人いるだけで男性陣のやる気が上がる。女性は華になってくれればいい。」という旨の発言をされました。その後、私の方からお断りの電話をしましたが、今振り返っても悔しい体験でした。」


「今の職場の採用試験の時。面接で「女子は結婚で遠方に行くからすぐ辞めていく。結婚の予定は?」とか聞かれた。面接官は年配の男性ばかりで、さすがにセクハラな質問だと思っていたが、「予定はないし、(試験を受けている地方公共団体から)近いところに住んでいる人を選ぶ」と答えて耐えたが、正直かなり引いた。
勤めている今なら分かる。ジェンダーやセクシャルマイノリティについて、対外的には理解を示しているようにみせてるが、上層部はかなり偏見の塊のままだ。
スカートのスーツの強要、異性に興味を示さない様子を揶揄する言葉を平気でいう。
また、冒頭の質問が出たのは、人出不足が深刻なのだということも分かる。」


「とある企業のインターンシップに参加したのですが、文系男子とは違い、文系女子が早期選考に参加するルートは残されていませんでした。採用担当に話を伺うと、「営業部門は男性社員しか居らず、女性は一人もいない。また、今年は女性が志望できるような事務職の募集を掛けておらず、設計職は理系しか募集していない」と言われました。選考に参加することができないのならインターンシップに来た意味が無かったので、無駄な労力と時間を割いてしまったと、当時はひどく後悔しました。私は他の就活生と比べてもやる気も能力も申し分無いはずなのに、生まれ持った性別によって選考に進む機会が与えられないという現状があることを、できるだけ多くの方に知ってほしいです。」

「わたしは車が好きなので自動車関係の仕事に就きたくて就職先を探していました。求人を見るとピット作業員の募集が多かったのですがわたしは経験は無いもののオイル交換やタイヤ交換などのメンテナンス作業やオーディオ関連の取り付け作業を見ることも好きなのでわたしもやりたいと思い、企業に直接電話をして女性でも応募して良いのか確認したところ、ピット作業員は主に男性の仕事なので女性は受け付けていないとハッキリ言われました。確かに重たい物を1日中運んで取り付けることは女性より男性の方が優れていることは分かります。(男性の方が筋肉量が多い為)しかし、メンテナンス作業くらいなら知識もスキルもない新人が最初に教えてもらって出来るようになる作業なので正直、女性でもできると思います。仕事はそれだけではないけれどどうして女性というだけで、門前払いされなければならないのかわたしには理解できませんでした。」


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就活マナー・服装を指南する本やウェブサイト等には、「ハラスメントは断じて許されない行為である」ことの表記や、そのような被害に遭ってしまったときの対応、相談先などが示されているものがとても少ないです。
指南を公に発信する以上、最低限そのような事項を明記してもらわねば困ります。
また就職差別に関しても、そのような差別の存在する現状を「仕方ない」といったように認めるような表記も見られます。
これら一連の問題はすべて地続きであり、一刻も早く解決しなければいけません。

被害に遭われている方は、是非下記のページなどもご参照ください。また2021年7月2日時点における法規制や現状については、
こちら

の記事を参照してください。



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