ネットワークエンジニアの就職図鑑


Q:インタビュアー【バッシー 就職図鑑】
A:インタビュイー【Sさん ネットワークエンジニア】


Q「本日はネットワークエンジニアのSさんにお越しいただきました。ネットワークエンジニアという仕事についてや就職活動の流れについてインタビューさせていただきます。本日はよろしくお願いします.」

Q「まず,どんな仕事をしているのですか?」

A「ネットワークエンジニアという仕事をしています。一般企業、官公庁、ISPなどを顧客として、ネットワークシステムの設計、構築、運用をしています。
電気、ガス、水道が止まったら生活ができないのと同じように、ネットワークも止まってしまったら、
顧客のビジネスがストップしてしまいます。その大事なITインフラの整備、セキュリティを守っていくことが私の仕事になります。」

Q「1日の流れを教えてください」


A「関わっている案件によって一日の流れは違いますが、一例として挙げさせていただきます。午前中は導入機器の設計書、設定シートなど資料作成を進め、
午後一の客先での定例会に参加して、次のアクションを決めていきます。
定例会が終わり、客先から検証施設に移動し、導入案件の検証環境を構築して、検証準備を進めます。
明日以降の具体的な作業のスケジュールを立ててから退社します」

Q「初任給やボーナス、将来的に所得はどのよう推移をたどりますか?」

A「初任給は他の企業と同じように20万円前後でした。
ボーナスはその年の会社の業績や個人の評価によりますが、平均と比べると多くもらっていたと思います。
(年間で100万円前後)

所得については、大体社会人3年目までは400万円台、それ以降の年齢になると
役職なしの社員で500万円~600万円前後、マネージャー(課長)になると年収7,800万円です。
相対評価で評価が良ければ多少所得は上がり、基本的には年功序列で収入が少しずつ上がっていくイメージです。」

Q「福利厚生についてはどうですか?」


A「一番良かったと思う福利厚生は住宅補助です。
私は地方から上京して就職しているので、職場から20分程度の新築のワンルームマンションに月1万円の家賃で住めました。会社へのアクセスを考えて都内に住むとなると、最低でも月6,7万円の家賃は掛かるものです。
新卒の時は手取りも少ないので、住宅補助制度のお陰で、自由に使えるお金が増えました。その次に良かったと思うのは資格試験の受験料補助です。
ネットワークベンダーの資格受験料は安いものでも4万円近く掛かります。
その受験料を全額免除してもらえて、勉強に集中することができました。他にも上位レベルの資格を取得すれば、資格手当として月2万円給料が上がったり、
資格取得の一時金として10万円が支給されるなど、資格に関する手当は手厚い
サポートがありました。」

Q「この仕事における良い面とそうでない面をおしえてください」

良い面A「社会的インフラを支えているという誇りを持って仕事ができることです。
どんな職種もインターネットが使えなければ、仕事にならないというほど、
今やITインフラはビジネスにおいて重要な資源です。何億円という予算を持ったネットワーク構築の案件や何万人というユーザが使うシステムの移行案件など、大規模な案件に参画すると、
自分の仕事が多くの人のお役に立っているんだとやりがいを感じながら働くことができます。オンプレミスからクラウドといった形で、所有から利用に形態は変わっているものの、
物理的にネットワークがなくなるということは考えにくいので、
既存の技術と新しい技術を身に付けていけば、食べていく分には困らない仕事だと思います。」

悪い面A「1つの作業ミスで顧客のビジネスを止めてしまうリスクがあることです。
通常業務で導入しているネットワーク機器のバージョンアップや設定変更をすることがあるのですが、その際に誤って既存の設定を消したり、ケーブルを抜いてしまうと、通信が全断することがあります。顧客がビジネスで利用している通信を止めてしまうと、エンドユーザがそのサービスを
使えなくなるため、サービス品質に関する信用を失い、作業ミスが起因で倒産する可能性もあります。上記のような作業ミスが起きないように、作業手順書を何度もレビューしてもらったり、
検証環境で本番を想定したリハーサルを行ったりなど入念な準備が必要となるため、慎重に丁寧な仕事ができない人にとってはストレスになる仕事だと思います。」

Q「社内外の研修等や自己研鑽としてやっている、やらなくてはいけないことなどは何かありますでしょうか?」

A「私が所属している会社は社内研修が充実していたので、ネットワークの基本技術やネットワーク機器メーカー独自の研修を受けていました。自己研鑽としては、スイッチ、ルータ、ファイアーウォール、ロードバランサといった
ネットワーク機器の基本技術を勉強することをメインでやっています。エンジニアは常に勉強し続けて、古い技術も新しい技術も体得していくことが必要となります。特に若手の頃は経験も知識もないので、勉強が大変ですが、基礎ができてくると新しい技術の勉強もそれほど苦ではなくなります。」

Q「休日は自分の時間としてとれるか?どんなことしていますか?」

A「社会人3年目までは私は技術の習得に時間が掛かったので、あまり自分の自由時間が確保できませんでした。
毎週のように休日出勤して仕事もしていましたし、分からない技術があれば参考書で勉強したり、検証施設まで行って、実際に機器を触りながら操作に慣れるよう勉強している時間が多かったです。
一見、休日も仕事をすることは大変に思いますが、自分自身のスキルが上がったり、平日の業務期間中は
忙しくて集中してできないことも、休日だと集中して仕事ができるので、むしろ休日に働くことは好きでした。最近は休日に仕事をすることはないため、温泉に行ったり、映画を観たりでリフレッシュしています。
また、エンジニア以外の仕事のスキルも伸ばしたいと考えて、動画編集やライティングなどの副業に挑戦しています。」

Q「その仕事につくため学生時代にするべきことや必要なことを教えてください」

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