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最後まで読むと呪われる記事 感情#22

【偶然って面白い】


なんか今日はやけにゾロ目を見るな~。
ちょうど友達と話していたものがスマホの広告に出てきた!

人生で数十年、数億秒も過ごしていれば、こういった偶然には何度も行き当たります。幸運に巡り会えた感じで気分が良くなります。

しかし、発生した事象が奇跡的だと思えても、裏には気づいていないだけで膨大な数の失敗があるわけです。会話をしてからスマホを開いて出てきた広告なんて誰も意識的に見ていません。そこに特別性を見出していないからです。

このように、多くの情報はスルッと脳を通り抜けて行ったり、補正されたりしてます。

奇跡的に出会った人でさえ、すれ違ったのに話さなかった人の数を考慮すると必然だとも言えるかもしれません。しかし、これではロマンがありませんね。

【選択的注意】


車の免許を取得してから気づいたことの一つとして、今まで標識や標示が目に入っていたはずなのにも関わらず、そのほとんどを認識していなかったということです。

こんな見た目の標識があるんだ、といった知識はありました。しかし、目に入る機会に対してそこに「ある」と認識した回数はごく僅かのように思えます。

これはずばり、選択的注意が関係していそうです。自身にとっての重要性をもとに、いろいろな情報が休む暇もなく取捨選択されてます。有名な例として、カクテルパーティー効果が挙げられます。

これは、騒がしい場所であっても自分の名前が呼ばれた場合には際立って聞き取れるというものです。

【勉強の意義】


多様な情報をすくい上げる網としての役割を担うのが勉強だと考えています。

例えば、fascinatingという英単語を学習した直後の英会話で、会話相手が偶然その単語を使った、なんてことがよく起こります。本当によく起こります。

これも前述したものと同様に、普段から同じ頻度で使われてたのにもかかわらず、その存在に気づけていなかったということです。学習によって、選択的な注意が働いている証拠でもあります。

歴史、漢字、英語、数学…。どんな勉強であっても、学習すると目には入ってきているけど、認識していないものが見えていきます。

それが例えば心理学であれば、意外と多くの人が同じような悩みを抱えていることに気づけるかもしれません。

それが例えば自己省察であれば、失敗を上手く避けられていたことに気づけるかもしれません。

【バーダー・マインホフ現象】


一度強く意識したものに何度も遭遇することを、バーダー・マインホフ現象と呼びます。この性質を生かして、学習を効率的にすることもできそうです。

たとえば、学習をはじめたら早々に単語学習を一通り終わらしてみるのが良いかもしれません。なぜなら、一度覚えようと意識した単語を文中で見ると、より際立って目に入るからです。そうなれば、記憶の負担が軽減されることでしょう。

日本の中学校や高校ではじわじわと着実に学習していく傾向がありますが、僕が今英語を得意科目としていられるのは、先に多くの英単語に目を通したからだと考えています。

学年の壁に囚われず学習できる環境があれば良いですね。

【バーダー・マインホフ現象の呪い】


バーダー・マインホフ現象という言葉を知ってから、バーダー・マインホフ現象に遭遇する回数が多くなったように感じます。これは、バーダー・マインホフ現象に対して、バーダー・マインホフ現象が発生しているからです。

言い換えると、選択的注意という概念を知ってから、選択的注意について考えるきっかけが増えたということです。

半分言葉遊びですが、バーダー・マインホフ現象を知った人はこの「バーダー・マインホフ現象のバーダー・マインホフ現象」に囚われるのではないかと想像しながら一人で楽しむことがあります。

バーダー・マインホフ現象のバーダー・マインホフ現象のバーダー・マインホフ現象のバーダー・マインホフ現象の…。

このnoteを読んだ皆さんも、バーダー・マインホフ現象の呪いに囚われました。ともに生き抜きましょう!


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朱夏
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