簡単な数字で見るランチェスター
市場シェアを何%とれば安心できるか
こんにちはJoです。ブログを2週間もさぼるとさすがに再開するのに力がかかりますね。さて、今回はざっくりと覚える「ランチェスター」も最後です。ちょっとそれっぽく数字を入れていきますが安心してください。私のモットーはあくまでモテ経済学です。簡単にそれっぽく覚えるようにお伝えします。時間のない人は最後だけみていただいても問題ありません。
【1.最終回なので1回、2回のランチェスターおさらい】
・元々は「ランチェスターさん」が武器の効率や戦闘員の減少度合いなどを数理的に分析した戦いの戦略だった
・多くの大手日系企業やマーケッターに影響を与えた(ソフトバンクなど)
・戦国時代の歴史的な戦いもランチェスター戦略に当てはまっている(桶狭間の戦いなど)
・弱者は局地戦やゲリラ戦を展開すべき
あまりにもざっくりとしていると思われた方は私のNOTE1.2を参考にしてください
【2.3大目標値+4大目標値】
三大目標値:73.9%、41.7%、26.1% 田岡シェア理論
+ 4大目標値:19.3%、10.9%、6.8%、2.8% 斧田シェア理論
現在のシェアの競争上の位置づけと、市場に対する影響力などの現状分析と、短期・中期・長期のシェアアップ目標を策定する際の基準値です。
やっぱり数字苦手~ でも大丈夫です!以下へすすんでください。
【3.圧倒的な1位(強者)は相手をいつでもつぶせる】
73.9%のシェアをとれば残りが束になってかかってきても26.1%なんで3倍の差がついています。これくらいのシェアがあれば相手をつぶすことは容易ではないのか?
上記は検索エンジンの世界シェアを表しています。みなさんの予想どおりGoogleが圧倒的シェアをとっていますよね。
でも中国ではシェアを取り切れていないじゃない。
そうです。Googleといえど一部の地域シェアは取れていません。世界で88.6%もシェアがあってですよー。ちなみに中国は以下。
少し脱線しましたが中国の問題は置いておいて2019年の検索エンジンシェアが88.6%と首位独走をぶっちぎっているGoogleですが100%とれないのか?という考えがあると思います。
【4.1社独占の危険】
1社独占100%はいいように思えますが危険性もあります。
・成長性 ・収益性 ・安全性
・成長性・・・1社独占になればお互いが切磋琢磨せずとも一時期は独占が続きますがそれは無競争市場となり市場は成長どころか衰退をしていきます。
・収益性・・・どのような市場にも強いこだわりや2番が好き3番が好きな人がいます。かつて読売ジャイアンツ1強時代でも阪神や中日ファンは一定数存在したと思います。 そのような少数派にまで気に入られようと開発費をつぎ込むことは無駄ですよね。
・安全性・・・ランチェスターのセオリーにもあるように「弱者は一騎打ちをせよ」といいます。ある市場で100%を持っている企業に勝負を挑むの勝ち負けの勝率は50%ですよね。それだけシェアを奪いすぎると一方で危険もはらむという事になります。
【5.最も有名な数字41.7%】
上記3までの数字はあまり存在しない市場例で多くの市場ではだいたい5社以上の競合が存在しています。となれば首位独占の安泰の数字は41.7%と言われています。
こうなれば2位以下は「真っ向勝負」から「すみわけ」を意識し始めます。
○○のこの分野だけは、○○のこの地域だけは、効率の悪い山間部はなど
【6.では26.1%は?】
この数字はトップの地位が安泰といわれる下限値です。この数値を下回ればトップであったとしても安泰ではなく弱者の戦略を意識しなければならないのです。
【7.他の4大目標値は気にしない?】
この記事を読んでいる中小企業の人はめんどくさければあまり気にする必要がないかもしれません。というのも私たちが戦っている市場のほとんどが競合が乱立しているので今我々が市場の何パーセントの位置だってわかりませんよね。というのもほとんどの人が意識していないのですがやはり大手のマーケッターと呼ばれる人たちはこの数値を意識しているんです。
【8.ちなみに4つの数値について説明】
19.3%(上位目標値)・・・19.3%(≒20%)を確保すれば、多くの場合上位3位以内に入れるでしょう。20%は弱者が当面の目標とすべき数字です。ここまで来れば1位の背中が見えてきます。戦略を1位獲得に転換します。分散型市場では1位のケースもありますが、極めて不安定です。
・10.9%(影響目標値)・・・新製品発売時の当面の目標になることから、俗に「10%足がかり」といいます。10.9%(≒10%)を確保すれば、市場全体に影響を及ぼす存在になります。10%未満では強者からすれば相手にする大きさではありません。10%を超えると、本格的な競争に突入するということです。
・6.8%(存在目標値)・・・6.8%(≒7%)を超えると、市場に存在が認められます。一方、影響を及ぼす力はないので本格的な競争には巻き込まれません。ひたすら自社製品の普及に取り組めばよい時期です。発売から時が流れても7%を超えないようなら勝ち目はありません。撤退の判断基準にも使われます。
・2.8%(拠点目標値)・・・2.8%(≒3%)は市場参入時に、参入できたか否かを判断する第一の判断基準です。
【9.ん?そもそもうちは2.8%すら市場を取ってねぇ】
安心してください。はいてますから(不利)
とりあえず私たちがすることは市場を細分化し市場の26.1%を確保することです。細分化してみれば勝ち目は見えてきたのではないでしょうか?
★AI開発分野で3位を目指す!でかい、規模がでかすぎる!
でもこう考えればいいです。AIを使った医療用・それも歯科助手さんの仕事を効率化する分野で(日本の特定の法律において)などです。
【10.ざっくり覚えて飲み屋でモテる】
市場シェア73.9%→約75%にしましょう。細かい数字が大切というよりはこのくらいの数字の概念でいいのです。
・市場シェア75%の状態はごくまれにしかなくましては100%の市場を獲得することは強者にも危険である。(無競争市場、1対1を挑まれる)
・市場で40%シェアを誇っているのは超凄いこと。当面安泰だよね。
・市場で25%を下回ったら戦略を変更しなければならず安泰ではない。
・市場を細分化してその分野を伸ばせば40%シェアは確保できる
・・・ある飲み屋のママから
ママ「あゆみちゃんはNO1でほとんどのお客さんが彼女の指名なの彼女がいてくれて助かるわ~」
ジョウ「ママそれは危険だよ。あゆみちゃんはこのクラブで80%以上のシェアを誇っているけどそれは競争がない状態をさすから、彼女自身の成長を止めるしお客さんに飽きられたりしたらお客さんが減っていくよ。集中リスクが高すぎるよ。また、彼女自身も安泰だと思っているけど、逆にいえば彼女さえ攻略すれば彼女の地位なんてすぐに危険な状態になるよ。そうなるとモチベーションなんかも低下するよ」
と、私はほぼ飲み屋に行かないのでわかりませんが(昔は行ってましたが笑)
【11.まとめ】
どうでしたか?ランチェスターって聞いたことあるけどよくわからないし今更聞けないがなんとなくクリアになったのではないでしょうか。
現在は巷には様々な戦略が転がっていますがこれも知っていて損はないのではないでしょうか。
数字は繰り返し75とか45とかまずは25はとるぞなんて頭で繰り返していたら自然に覚えるものです。
もっと自分で勉強したい方には以下の本をお勧めしますね。
「ランチェスター戦略 弱者逆転の法則」
「世界一わかりやすランチェスター戦略の授業」