【仮説】自民党の今後について
①石破首相の言動
石破首相は、28日会見を開き、改めて首相として責務を果たす意向を示しました。
私は、これには違和感を覚えました。
なぜなら、衆議院選挙前に目標として「自公過半数維持」を掲げていたからです。
その結果はご存知の通り、自公は過半数を大きく割り、大敗を喫しました。
そして、その責任をとるため、小泉進次郎選対委員長は辞任をしました。
これは筋が通っています。
リーダーである石破首相が「自公過半数維持を目標」と掲げ、それが達成できなかったわけですから、選対委員長として責任をとるのは当然だと思います。
一方、リーダーで自ら「自公過半数維持が目標」と語っていた石破首相の態度はどうでしょうか?
国民に信を問い、結果を真摯に受け止めたら、それでよいのでしょうか?
私はそれは違うと思います。
自ら掲げた目標が達成できなかった場合、リーダーとして責任をとり、辞任するのが、普通の感覚ではないでしょうか?
石破首相は、権力を握ってから、石破カラーを封印し、総裁選で語った政策とは真逆の言動を行っています。
今のところ、石破首相には「言動のぶれ」を感じざるをえません。
そして、それが今回も如実に表れた結果だと思います。
②自公政権 他党との連立・連携は?
以上、石破首相は続投を明言したわけですが、このままですと、重要政策審議がスムーズに進まないため、他党との連立もしくは連携を模索することになります。
しかし、連立の候補として国民民主党や維新が挙げられますが、どちらの党も連立には否定的です。
ただ、国民民主党の玉木代表は、「政策によっては連携してもよい」、との発言をしています。
今のところ、どの政策なら連携をとってもよい、という情報は確認をとれていませんが、このように自公政権は、他党との政策を取り込みながら、不安定な政権運営を強いられることとなります。
③11月 特別国会召集
ここまで、自公が与党である前提で話を進めてきましたが、法律でこの後、11月に特別国会を召集する必要があります。
そこで首相指名選挙が行われ、首相が決まるわけですが、自公は過半数を割っていることと、他党は自身の党首に投票するはずですから、最初の投票では首相は決まらない情勢です。
この場合、上位2名の決戦投票が行われ、過半数をとれば首相となります。
恐らく、決戦投票は石破氏と立憲民主党の野田氏となると思われます。
そうなれば、自公が立憲民主党より議席をとっていることと、立憲民主党以外の他党は白票で投票する可能性があり、結果、石破氏が首相に再任されるのでは?というのが、今のところ私が描いているシナリオです。
その結果、第二次石破内閣が誕生すると思われます。
④2025年予算案
2025年予算案は2025年3月に決まる予定ですが、自公は野党の政策を取り込むことが想定されることから、プライマリーバランス(基礎的財政収支)が悪化する恐れがあります。
なぜなら、野党のうち特に国民民主党は「手取りを増やす」をスローガンに議席を大きく伸ばしたことから、それを受け入れると、財政出動に積極的にならざるをえず、プライマリーバランスが悪化する可能性があるわけです。
しかし、自公としては予算を通すためには、それを受け入れざるを得ない状況となると思われます。
⑤2025年7月参議院選挙
ここまで、石破政権が続いているかどうかは、誰にもわからないと思いますが、私が今考えているシナリオは、衆議院選挙大敗の責任を取って辞任をしない石破首相で、参議院選挙も戦えるのか?と自民党内からいずれ不満が出ると考えています。
ここで大事になってくるのが、自民党内から積極的に「石破おろし」が起きるかどうかです。
キープレイヤーは、高市氏です。
高市氏は、総裁選で石破氏と接戦を演じたわけですから、高市氏の動向には注目です。
高市氏が中心となり、「石破おろし」ができるのかどうか?
もちろん、高市氏が首相になったとしても参議院選挙で自公が過半数を維持できるかどうかはわかりません。
ただ少なくとも、石破首相では戦えないという気運は、自民党内で高まっていくのではないかと考えています。
⑥まとめ
だいぶ先のことまで予想してみましたが、情勢が変わり次第、その都度仮説を修正し、記事にアップしていきたいと思います。