見出し画像

自己理解のススメ③

前回は才能は知るだけではなく普段の仕事や生活の中で意識的に使うこと、そして才能が発揮されることで物事がうまくいったと実感することで強みに育つという話をしました。そして、強みを正しく認識して使いこなせるようになると仕事や人生を楽しめるようになって、自分らしさ、自分の魅力に気づき、自信がもてるようになるという話をしました。

今日は、自分の強みを他人のために使うという話をしたいと思います。


「自分のため」から「人のため」の強みへ

自分のことが理解できると、「あの人はどんな人なのだろう?」「あの人の強みはなんだろう?」と他人の才能や強みに目を向けられるようになります。そして、「あの人のこういうところは自分にはない才能だな」「自分にはあの人にはないこういう才能があるんだな」と相手の才能と自分の才能を相互に尊重できるようになります。

これまでは、「あの人は色々と細かくて面倒な人だな」と思っていたのが、「あの人は細部にまで目がとどくからミスが少ないんだな。」「あの人が気づいてくれなかったら大変なクレームになっていたかもしれない」という見方に変わってくる。「あの人はすごい人だな。それに比べて自分はダメな人間だな。」と考えていたのが、「彼には彼の、自分には自分の才能があるから、それぞれの良いところを補い合えたらお互いに助かるな。」と自分の強みを人のために使うことを考えるようになってくるでしょう。「自分のためめ」から「人のため」と強みを使うベクトルの向きが変わってくるのです。

人は自分のためだけには生きられない

自己理解が正しくできるようになると、自分らしさ、自分ならではの良さが価値あるものであると感じられ、それが誰かの役にたっていることに気づくようになります。その一方で、自分の苦手な部分を周囲の人たちがサポートしてくれていると感じる機会が増えるでしょう。人はお互いさま、支えあいながら生きているのです。そう思うと、人から何かをしてもらった時には、素直にありがとうと思えるようになりますし、人に何かを頼むときに過度に遠慮したりせずに支援を求められるようになるでしょう。そして、自分の強みを生かして人に何ができるだろうか、何かをしてあげたいという気持ちも強まってきます。

究極的には人は自分のためだけには生きられない生き物なのだと思います。自分の成功のため、自分の名誉のためだけを考えて努力し続けることはとても難しいものです。どこかで、「誰かのため」を通じて自分が喜びを感じる、「お互いさま」を通じて幸せを感じることの素晴らしさに気づくでしょう。その時のあなたは、ステージがひとつあがって、見える景色や、感じることがこれまでと大きく変わっているはずです。

「やれること」「やりたいこと」「社会的価値」の合わさった部分が人生の意味になる

自分を理解して、相手のことも理解する。自分のためから、相手のために強みを使う。そうして自分の強みによって人に貢献できていると実感できることほど幸せなことはないですよね。「やりたいこと」が見つからないという人は「やれること」が見つかっていないのです。「この仕事は向いていない」という人は「この仕事のやり方が間違っている」のです。やりたいことが見つからない、この仕事が向いていない、と色々な経験や可能性を消去していくのではなく、自分がやれること=自分の強みを正しく認識して、その強みが目の前の仕事を通じて他者に貢献していると感じられれば、それはあなたの「やりたいこと」なのではないでしょうか?そして、「やれること」「やりたいこと」「それによってもたらすことができる社会的価値」が合わさった部分が、自分の仕事や人生の意味だと言えると思います。自己理解は自分自身の生きる意味の理解だともいえるかもしれません。

あとがき

  1. 次男は小1から4年間スイミングスクールに通っています。10級からスタートして先月2級合格!今度50mバタフライが50秒で泳げたら最終到達点です。私が尊敬しているマーケティングコンサルタントの方のブログにスイミングスクールの集客チラシの話がありました。彼の理論は「モノを売るな、体験を売れ」です。その考え方でうまれたチラシのキャッチコピーは「やったぁ~!ボクらは自信マンマン組だ!! 学校の水泳の授業が楽しくなる!!」でした。親がスイミングスクールい通わせる意味は、水泳が上達することではなく、水泳が上達することで自分に自信がもてること。それを思い切って全面に出したチラシで大成功したそうです。確かにうちの息子も、サッカーがうまくなくても自分には水泳がある、という自信を持っているし、水泳の授業でお手本で泳がされることを何より誇りに思っています。その先の意味を考えることってとても大事なことだね。

  2. その次男の土曜参観の代休に、ふたりで鬼怒川温泉に日帰りで行ってきました。まずは、紅葉と足湯を楽しみつつ一杯。至福な時間。ホテルサンシャイン鬼怒川の足湯カフェにて。

いいなと思ったら応援しよう!