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#23 進化する里山資本主義

里山と聞いて、ポジティブな印象を受ける人が増えてきているように感じます。

この書籍は、「里山資本主義」が提唱されて7年
各地の事例と
それを取り巻くステークホルダーから見た景色をまとめている
書籍です。未来について考えを巡らせる機会になりました。

里山資本主義とは

「多様なものが共生し、循環再生が健全になされているような社会」を
支える経済思想

進化する里山資本主義

上記が本書で記載している里山資本主義の定義です。
おそらくこの言葉からも想像がつく人もいれば、つかない人もいると思います。

個人的には、地方から出てきて大阪に在住して
この振り幅を知っている私だからこそ、イメージが湧きやすいのでは?
とも思っています。

「多様性」ということの多様さの幅が、都市での多様性
地域での多様性と色が違うように感じ、この多次元での多様性こそが重要
だと感じるからです。

例えば、都市に行けば、単純に多くの人がいて。いろんな仕事をしている人もいるし、新しい概念に触れる機会も多く多様な人が存在します。
一方では、地方では、地方の産業があり、農業もありその中で生きていく中での、生活の中の仕事の割合に多様性があったり、自然と生活の中に幅があるように感じます。

この多次元がうまく交わることこそ、重要なのかもしれないと思います。

各地域の事例

本書では「周防大島」の事例を皮切りに
各地の話が記載されています。
ETIC.などの事業者の話も多く入っています。

中でも、個人的には「広島県尾道市」の話が印象的です。

ざっくり説明すると「サイクリング」に一点突破し
地域の活性化を実現した地域です。

個人的に印象的だった部分は
「自治体がやるのではなく、民間が実施する」点です。

民間がうまく参加することで、盛り上がり
持続的な取り組みになっていく、またユーザー目線のものが完成する。
そのように感じました。

総じて

ずっと、この本を読みながら地元丸亀市のことを考えていました。
城下町で、元々は造船業もあったり、うちわなどの工芸品もあり
また、金毘羅街道の中にもあったり、港町としての機能も備えている。
丸亀市はそんな街です。

本書の中で
「危機感」も重要と記載があります。
実際、丸亀市は人口は減少しているものの世帯数は増加中
駅周りにはマンションも立ち、若い家族も流入しているようです。
※一方で、城下町としての景観がどうなのかという話もありますが、、

そのような意味では「危機感」というのは薄いのかもしれません。
「消滅可能都市」にも入っていません。

このような街だからこそ
どういう街であるのか、どういう街であるべきなのか
突きつけられていないように感じている人は多いのかもしれません。

一方で個人的には、
これからどの自治体でも「私たちはどういう街なのか?」という問いを
考えていくべきだと思っています。

その連続が、多様な地域の構成としての日本に繋がり
その結果、多様化していく人類を受け入れられるのではないかと思うからです。

これが正しいのかそうでないのか
その手法も含めて、まだまだ論点は大量にあるも思っていますが
楽しんで向き合っていきたいです。

世界中の人が、自己肯定感を持って
いきていける世界になりますように。


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