#54 People Powered
「遠くへ行きたければ、みんなで行け」という言葉はご存知でしょうか。
これが本書の邦題です。
「コミュニティ」と聞いてピンときた人にぜひ読んでほしい良著でした。
0.はじめに
私は、これから
コミュニティをサクセスする。
CS(カスタマーサクセス)からCS(コミュニティサクセス)へと
ジョブチェンジをする予定です。
そんな私にはぴったり
かつ、最初の教科書にすべきと思ったそんな本でした。
コミュニティに真価を感じる方々にぜひ読んで欲しくて
そしてその感想と実体験を語りたいですね。
自分への備忘も兼ねて、まとめと感想と解釈をつらつらと記します。
もし興味を持ってくださる方は見ていってください。
1.コミュニティとは?
コミュニティって聞いて何を思い浮かべますか?
友人、同僚、家族、田舎の親戚、それぞれだと思います。
「人間は考える葦である」という諺があります。
これは人間は自然界で生きている、言い返すと生かされているという意味だと
私は理解しています。
つまりは人間は社会と関わり生きていく生物だということだと思います。
だからこそ、社会との繋がりで、価値が増幅されていく
言い換えると、自分の価値を増幅するために、社会とのつながりは必須で、
その「社会とのつながり=コミュニティ」かなと私は解釈しました。
2.コミュニティの種類
コミュニティの種類として下記が存在するとしています。
1.コンシューマコミュニティは、簡単にいうとファンたちの掲示板、何かを好きな人たちが集い、作品や製品への愛を語り合う。そんなコミュニティです。
2.支援者コミュニティは、参加者たちをお互いに助ける/支援し合うそんなコミュニティです。例えば、何かの製品の掲示板とか、ゲームの攻略掲示板とか、お互いに参加者同士で、こういう使い方があるよ!とかそんな話をしあう場です。
また支援者コミュニティ参加者は「学習→最適化→マスター→インフルエンサー」と進化していくとしていました。
3.コラボレータコミュニティは、そこのコミュニティで新たな製品が生まれたり、発想が発散しアイデアを着想したり、そんなコミュニティです。オープンソースのソフトウェア開発のコミュニティとかがそれに当たりますね。
そしてこれが私は今から挑戦する、そしてサクセスさせていくコミュニティです。
これは、大きく「インナー/アウター」に分割されコミュニティ自体を考えていく層と、コミュニティを基盤に広がっていく層に分かれるとしています。
一気に解像度が上がったのではないでしょうか。
私の周りのコミュニティとはどれに当てはまるんだろうな。
と考えて見たり、
改めてコラボレータはワクワクするなとか私は読みながら考えてました。
3.コミュニティ参加のロードマップ
コミュニティ参加のロードマップのフレームワークが本書にあります。
実際の図とかは読んで見てくださいまし。
イメージを引用します。
上記がステータスのイメージです。
オンボーディングの期間を経て、インセンティブを経て、
エンゲージメントされ、カジュアル/レギュラー/コアへと推移していきます。
もちろんそれぞれにマイルストーンはあるのですが、
大事だなと思ったのは、まず
「ステータスを意識すること」
あと、一般的に
100人のコミュニティがいたら、
「70人がカジュアルで、29人がレギュラーで、1人がコアであること」
そもそもコミュニティってやっぱりある意味そんなもんで
過剰な期待は、むしろ人を遠ざけてしまう。
考えるべきことは、
どんなマイルストーンでみんなにどう階段をうまく登ってもらい
どのように社会性を感じてもらうかなんだろうなと感じました。
4.インセンティブと触れ合い
どうやってじゃあみんなに階段を上がってもらうかっていうのが
この話です。
「インセンティブ」です。
なんか賞与感があって、これだけ聞くと、私はウッてなるんですが
評価にもニュアンスが近くて
過剰なインセンティブは、インセンティブ目的を生むと
本書でも記載しており、
大切なのは、活動をきちんと見つけてインセンティブをつけてあげること
私の解釈では、「フェアに、丁寧に、行動と活動を見てお礼を表現すること」
だと思いました。
そのために、見つけるところはテックで公正に
実行するところは、人でウォームに丁寧に、みたいなことが書いてありました。
また、オフラインのことに触れています。
オンラインでのコラボレーションがあるからこそ、
オフラインでしかありえないコラボレーションも存在すること
それは、私も実感し大切にしたいなと思いました。
いかにテクノロジーがあれども
社会性を担保するためには、人である必要があって
キーボードを通じて、手をつないでいる感覚が重要なんだと
そして、たまには本当に手をつないで歩くのが大切なんだと
5.最後に
大学院でお世話になった先生が(先生と呼んだら怒られるんですが)
この邦題のことわざを大切にしていて
私はこの本に出会った時、なんだか運命みたいなつながりを感じました。
「connecting dots」という言葉も私は好きで
解釈は違うかもしれないですが、こうして自分の興味とか、
自分の得意とか、好きな人の好きなものとかそういうものが繋がっていくこととか
そうして自分の人生が紡がれていく感じがすごく好きです。
「コミュニティは社会」だと思っているので
その社会を通じて、新たなつながりを生み出し、点と点がつながるような
そんな貢献ができたらなと思います。