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いい質問ってなんだろう

ミーティングや飲み会に参加している時、次々と質問を投げかける人とそうではない人がいる。また、同じ一つの質問でも、相手の本音や本心を引き出して場が盛り上がるものと、一問一答でサクッと終わってしまうものがある。

『いい質問ってなんだろうなぁ』というのを漠然と考えてみたので、まだまとまってないが一旦書き起こしてみる。

そもそも、いい質問とは?

やや抽象度の高い問いですが、いい質問は以下のような条件を満たしている気がする。

  • その人からじゃないと引き出せない「答え」につながる

  • 自分だけでなく、他の聞き手も知りたいことである

  • 質問された話し手にも、気づきや学びが生まれる

質問とは「揺らぎを生み出す」行為であり、質問された人に問いを放り込むことで、新たな思考のスイッチを押して、知識や経験が掘り起こされるようなイメージを持っている。
個人的に意識しているのは、「検索したり調べたら分かることを聞かない」ということ。わざわざ質問して、話し手とオーディエンスの時間を頂いている訳なので、その場でしか得られない情報にアクセスすることは心掛けたい。

いい質問のポイントとは?

いったん、得意分野な気がしたので、Chat GPTに聞いてみた。

なんだろう、「そうなんだけど、そうじゃない」感が少しある。もっとも、これはこれでChat GPTに対する僕の質問力不足も拭えないのですが、プロンプトを磨くのもめんどくさいので、参考にしつつ自分なりに考えてみる。

質問をする場面には大きく2つのパターンがあるような気がしている。
1つは、「相互理解」が目的で、相手のことを深く知るために質問をするケース。
もう1つは、「課題解決」が目的で、問題の原因を特定したり、解決策を見出したり、意思決定するために質問をするケース。
それぞれのパターンについて、いい質問を考えてみる。

相互理解を深めるための質問

①「最近、一番○○だったことは何ですか?」
思い出しやすい最近の話題で、なおかつ相手の人柄の理解につながる質問。「嬉しかったこと」「悔しかったこと」「イラッとしたこと」あたりがお手頃で、聞きやすいし答えやすいイメージ。

②「モチベーションが上がる/下がるのは、どんな時ですか?」
この質問は、相手の意外な一面が顔を出すことが多い気がしています。「あ、そうなんだ」が生まれやすい。相手のモチベーションのツボがどこにあるのか、逆にどんな時に意欲が失われるのか。この辺の相互理解は、協働する上でもすごく大事。

③「○○っていう決断をしたのは、なぜですか?」
普通はAを選びそうなのに、Bを選んだ。その人はそれまでCだったのに、あるタイミングでDになった。そういう「逆張り」や「変化」の匂いがしたらチャンス。その裏側にある想いや考えを聞くと、グッと理解が深まったりします。就職や転職などのキャリアの節目や、職種・役割の変更に絡めると聞きやすいかもしれない。

3問を並べて見ると、「履歴書やFacebookを見ても載っていない情報」にアプローチするのが共通項な気がする。何はともあれ、相手に興味を持って、好奇心を働かせるのが大事。

課題解決を進めるための質問

①「勝ち/負けパターンの共通項は何ですか?」
ここからは、主にビジネスシーンを想定した質問になっていきますが、失敗する確率を下げ、勝率を上げたいという欲求は常に存在すると思います。そうなった時に、勝敗を分かつ分岐点がどこにあるのかを見極めることはとても大事。営業であれば受注の獲得、カスタマーサクセスであれば価値提供や解約阻止といったゴールに向けて、何がポイントなのかを見極めるための質問。複数の事例に横串を通すことで、新たな気づきや発見が生まれやすくなる。

②「最優先で取り組むべき課題/打ち手は何ですか?」
やりたいこともやるべきことも無数にある中で、どんな時でもリソースは有限。だからこそ、その中で適切な優先順位を見極めることが何よりも大切。「全体の8割にインパクトを生む2割」とでも言うようなセンターピンを射抜くために、優先順位を問う質問はとても効果的。何が最優先なのかの認識がそもそもズレているケースも珍しくないので、そこをすり合わせるだけでもインパクトがあります。

③「この先のベスト/ワーストシナリオは何ですか?」
不確実性が高い状況下に置いても、限られた情報の中で意思決定をして、物事を前進させていくことがが常に求められています。そんな渦中にあるプロジェクト当事者からは、「最高の展開」と「最悪の展開」がどのように見えているのか。そこを言語化することで、チャンスを見抜いて思い切った投資をしたり、逆にリスクを検知して予防することが可能になります。

上記3問を一旦書き出してみましたが、他の効果的な質問としては「時間軸/空間軸をズラす」という手法があるように思います。

  • 一番順調/不調だった時は、何が起こっていたのか?

  • 順調なチームと不調なチームの差分はどこにあるのか?

  • 他社/他部署から学べることは何か?

というように、時間軸と空間軸をズラして「比較」することで、インサイトを探っていくアプローチです。課題解決や意思決定の場面では、「最適解」を導き出すために「比較」が効果的だと考えています。

終わりに

徒然と書いてきてしまいましたが、僕自身まだまだ「いい質問」の答えにはたどり着けていない感覚があるので、引き続き考え続けていきたいと思います。
質問力、もっと磨いていきたい。