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テックタッチの本質 recapのメモ

日時:2020年2月26日
場所:シスコシステムズ東京オフィス\

参加者
弘子ラザヴィさん(Success Lab)
岡田奈津子さん(Success Lab/チームボックス)
小泉雅人さん(シスコシステムズ)
萩原雅裕さん(ワークスモバイル)
野崎秀吾さん(NTTコミュニケーションズ)

Success4の「テックタッチの本質」のセッションが大変人気で、さらに深掘りしたいというリクエストが多く届いていたので、今日のセッションが開催に繋がった

シスコのテックタッチ事例
かれこれ4年前くらいに始めた。最初のカスタマーライフサイクルステージは4つくらい。そこから3回くらい大幅な見直しを経て、現在のインフィニティなものに進化した。
開始当初は各プロダクトがそれぞれで顧客にメールをしていた状態。徐々にまとめて送った方が良いよね、という事でメールを送る部分が最初のツールになった。
基本はユースケース。顧客が何をしたいのか?を理解するとなるとユースケースが最初に出てくる。そして行動を観察する。USでは顧客の背後にいて、どういう操作をしているのか?確認するインタビューまでやっている。その後、議論して指標にしていく。
KPIはどんどん見直す。見直さないと形骸化。
複数プロダクトでカスタマーサクセスはどうやっているか?まだ取り組み始めたレベル。カテゴリーが近いもの同士で合わせるイメージ。
顧客へのアプローチはメールが多いが、各プロダクトやマーケティングチームの送るメールが重ならないようにハンドリングしている。イベントとか旬のものは優先的に送られる事はあるが、基本的に顧客への影響を考えて優先度が決められている。以前はプロダクト単位で勝手に顧客に連絡したり、しなかったりだった。
顧客の行動を観察するとわかることとして、製品について分からないことが出てくるとどうするか?誰しもメーカーのサイトなんて調べない。Googleで検索する。なので、そのGoogle検索の広告で、ヘルプはこちら、とか案内するような取り組みもやっている。
何はともあれ人材に求められるのはデジタルマーケティングスキル。結局は同じツールを使うことになるので。

ワークスモバイル社の事例
組織を立ち上げて取り組むようになったのは半年くらい前。もともと3年前くらいからカスタマーサクセスも話題にあがってきたが、組織として立ち上げるまでではなかった。顧客の動向が変わってきたことが後押し。組織の大きさも影響しているとは思うが、グローバルにプロダクトの開発チームともやりとりをしており、その際にも実際のエンドユーザーの利用しているユースケースから機能を理解してもらう、いわばコンテキストから共有していく作業は発生しており、割と密に連携している状況。
組織として立ち上げていくにも、あまりに大風呂敷を広げてLTVがとても伸びるから、こんなにコスト掛けるみたいな話にはならないような意識はしている。

NTTコミュニケーションズの例
アプリケーションの部門で取り組み始めた段階だが、小泉さんのセッションに影響を受けて、まずは1つのプロダクトでカスタマーライフサイクルステージを書き出すところから始めた。体系立てて整理してみると、実はもともとやっていた事や、取り組めていなかった事を可視化する事ができた。例えば電話の会社なので開通案内という書類があるが、実はオンボーディングのアクションだったものの、誰もあまり意識せず使われてもいない。Welcomeメールというアクションを加えたらどう変わるか?という取り組みを進めたりしている。あいにく結果報告は間に合わなかったが。
社内で仲間を増やす(という質問)という観点では、各人が実は近しい課題意識を持っているものの、用語が合わずに孤独に取り組んでいるので、用語を読み替えてつなぎ合わせるようにしてリクルーティング。これはボトムアップの例として。加えてそのような活動をスポンサー探しで、お取り壊しされないようなサラリーマン的なアプローチはやはり必要。

所感
あえて自社は客観的に書きましたが、三社三様で外資企業、ベンチャー企業、日本の企業のそれぞれの立ち位置を踏まえつつ、カスタマーサクセス、しかもテックタッチ、デジタルタッチという分野の取り組みを伺えて大変勉強になりました。小さく始めるはわかっているもののここしばらく悩んでいた点の1つに、あれこれ知識が増えてきて頭でっかちになっていた事だったので、まずはアクションして結果を見ることで次のアクションを回していけば良いと考えられるようになれた点は大きな収穫です。

言い残したこととしては、2020年においても「カスタマーサクセス」というと別の分野と思う人も、実はまだ多いように思うのですが、単純にターゲットユーザーが既存顧客である点を除けば、通常のマーケティング活動、しかもナーチャリング、且つコミュニティー形成活動だと思うので、スキルセットはいわゆるマーケティング職と同じだと考えている点で、やっている事はプロファイルの精度を高めていくプロセスの一部なんだろうと思っています。契約・申込というフェーズを挟むことで分断されてしまいがちですが、カスタマーサクセスの時代では申込は途中経過でしかないので、その前後で分断しないようにプロセスを組めるかどうかが違いなのだと思います。


Tokyo WFH Radioという新しく生まれた可処分時間を使って何かに取り組むプロジェクトもやっておりますので、ご興味お持ち頂けたら是非!