第27回キャリアコンサルタント試験 〜50代の奮闘
昨年行われた第27回キャリアコンサルタント資格試験の総合結果が厚生労働省から発表されました。
キャリアコンサルタント10万人計画の終わりが近づいており、そのあとはだんだんと難易度が高くなるのではないかとの憶測があります。
そんな中、今回の試験結果は前回、前々回とほぼ同水準の合格率であったようです。
50代の可能性を信じたい
そんなことより、私が今回の試験結果で興味があったのは「50代の奮闘やいかに」です。
厚生労働省からの資料の3番目「年代別結果」に着目し、わざわざ計算機で各年代の合格率を計算しました。暇なのか。
50代の学科試験結果
すると、当たり前なのかもしれませんが、学科も実技も歳をとるごとに合格率は下がってくることがわかりました(実技の方は30代の合格率がトップですが)。
やっぱりアレですね。ここでミラクルは起きないんですね。
「50代も30代も合格率は変わらないじゃん!」
とか言いたかったけど、結果は順当でした。
さらに、学科試験は30代以下がほぼ70%の合格率に対して、50代は55%。約15ポイントの差があります。
推測にはなりますが、きっと学習にかける時間は50代の方がかかっているのではないかなあ。
SNSでは1ヶ月でキャリアコンサルタントの学科に合格できる、なんて言っている人もお見かけしました。中には2週間しか勉強しなかった、なんていう人も。
私について言えば、2ヶ月以上はなんだかんだコツコツやっていた気がします。
「ああー、この人何回も見たけど、なんの理論の人だっけな」
5回以上見てるはずなのに、覚えられない理論家もいたっけな。
試験が終わって2ヶ月経った今、筆記試験に合格できるか怪しい。
50代の実技試験結果
しかし!
実技試験の合格率を見てください!
同じく30代以下と比較すると、30代以下が67.3%であるのに対して50代は65.3%ですよ!!
そんなに差がないじゃん(喜)!
筆記試験が記憶学習だとすると、実技試験は行動学習とでも申しましょうか。
キャリコン講座を受講する前は、相談業務というのは相談者になんらかのアドバイスをするようなイメージを持っていました。
そんな私だから、授業で「傾聴」とか「肯定的受容・共感」という精神を知って自分の考えが全く間違っていたことを知りました。
そういう意味では、実技はどの年代の人にとってもゼロからのスタートであったと思います。そして身につけるべきことは知識もありますが、カウンセラーとしての姿勢であり、人間力の部分も関わってくるものでした。
そこについて、若い年代の方達に大きな遅れをとっていないことは、嬉しい結果です。
年代別受験者数に注目
そして、何より各年代別の受験者数をご覧ください。
学科でも実技でも、50代は最大のボリュームゾーンとなっています。
これってどういうことなんだろう?
50代は
・本業の方で自分の仕事に一定の区切りがつくタイミング
・本業を引退した後のキャリアについて考えるタイミング
・これまでの会社人生とは違ったことに挑戦したくなるタイミング
・キャリアコンサルタントの仕事に、これまでの経験を活かせる可能性を感じがち
・キャリアコンサルタントは高齢であることがマイナスにならない仕事だと思いがち
こんな理由が思い付きます。
いずれにしても、50代は元気です。
人生100年時代だとしたら、まだまだ働けるしきっと政府もそれを願ってるはず。年金だって、それほどもらえないとしたら、細く長く働けるのって嬉しい。しかも、今までの経験がもしかしたら活かせるかもしれないとしたら、素敵です。
勇気100倍です
資格を取得して、さあこれからどうする?
と考えている新米キャリコンが多いと思いますが、50代の仲間がこんなにいると思うと勇気100倍です。
「私なんて、もう50代だし・・・」
なんて言ってる場合じゃない。
挑戦あるのみですよ。
新しいことに挑戦するのを迷っている50代の方、そして50代でキャリコン合格した皆さん、一緒に頑張ろうね!