優しい世の中を作ろうとアクションを起こす人たちについて思うこと等々
穏やかな天候が続いていますが、なんだかなァ~という日々です。
心が病む前の私は様々な活動に勤しんでいました。子どもの学校行事や習い事の送迎等家庭の用事、イベントの主催など趣味のような仕事のようなこと、安定収入のためのパートタイマー。友人とのお茶やランチなどの遊びに誘われればどうにか時間を空けて。気になる講座があるとなれば聴講に飛んでいく。一日に何個も予定を詰め込んで、手帳は真っ黒でした。また、家が汚くなると落ち着かない性質(たち)なので、家事も結構頑張っていたと思います。
まー無理ですよ。余裕など1ミリもない暮らしでした、時間・心・お金。
何でそんな風に過ごしていたんだろう。
今思うと本当にバカなんだけど、何か意義のあることをしているように見せることに必死でした。承認欲求というやつ?肩書きと自分の稼ぎが欲しくてたまらず、何もかもをに手を伸ばし、スマホにかじりついてSNS投稿。時間に追われる中、どうにかしてすべての活動をうまくいかせようとするものの、心に余裕がないものだからそれをこなすことが怖くて怖くて逃げたくて。それもどうにか潜り抜けて。振り返ってみると、病んで当たり前の日々だったなと思います。
いよいよそんな自分への自己嫌悪と否定、周囲への八つ当たりが抱えきれなくなり、心理治療に。そして同時期に新型コロナの流行。社会的にも動きが止まり、私個人の活動も整理。可能な限り手を引き、タイミング良く休養を取る日々に入ることができました。自分が休めてバンザイとなるかと思いきや、息子の不登校が始まったことでその対応も加わり、季節を感じる間もなく逃げ去るように時間が過ぎて今があります。
家にばかり籠る毎日ですが、かつて自身でイベント開催などしていたように、今も社会的に何か役割を担っていたいという気持ちが捨てきれず、こんな日々の中でも何かできないかと、懲りない私はとあるイベントのスタッフにエントリーしました。夏の終わりの頃です。イベント内容については触れませんが、子どもたちに優しい社会を作っていきたいという目的のもの。集まったスタッフはそれぞれ過去心に傷を負っている人が多かったようです。それは皆、私もそうですが、『自分のように傷ついて生きていく人を減らしたい』という思いをもって集まった人たちでした。優しい世の中を願う。今の私にぴったりだと思いました。自身の事情を話した上でスタッフに志願すると、『できる範囲で無理なくやればいい』とのことだったので、自分ですべて背負うのではなく誰かを頼りながら何かを作っていくというやり方を学んでいく…そんな心のリハビリにも良いのではないかと思い、協力することになりました。今まではすべて一人で抱え込みがちだったので、そんな自分を変えていけるかなと(利己的で、動機としては良くなかったかもしれませんね)。
そして少しだけ役割をもらいながら、そのイベントに向けてやってきました。しかし結局、イベント当日を前に、現時点で引き受けている作業を終えるところでスタッフを辞退することにしました。不登校中の息子の母子分離不安症状が酷くなり、長い時間離れることが難しくなったこと、それによる私の心労が増幅して、とてもイベントに関わる作業をこなしていくことができなくなったためです。
その後、スタッフが次々と抜けていく事態に。
私のように個人的な事情で継続不可能になった人もいれば、イベントのトップに立つ人のやり方に納得がいかず…という人もいました。優しい世の中に…と願うイベントにも関わらず、まるで自身の都合しか考えていないような物言いをする方がトップにいました。私の辞退の一因にそのことがあったのも、正直に記しておきます。
優しい世の中って何だろう。本当にそんな世の中を実現するために何かをしようと立ち上がる人たちは、実体験として傷を負った人たちであることがほとんど。だけど、そういう人たちは自分の心の傷と向き合うことで精一杯になってしまいがち。
そうするとトップに立つ人・イベントをまとめていこうとする人がスタッフの現況や心にまで目を配ることがとても重要になってくるけれど、その人が傷付いた者の気持ちを理解することができなければ、ただただ周りが消耗するばかりで耐えきれなくなる。今回のイベントは、そんなふうにして辞退の連鎖が起きてしまいました。
うまくいかないなぁと思った次第です。
傷をしっかりと癒して、ハツラツと元気になってから、世の中を変えていく活動をするしかないのでしょうかね。しばらくは、私が社会的にお役に立てることをするならば、我が子との日々を過ごすことだけになりそうです。何かできることを…と思っても結局中途半端なことしかできず、今回イベントに携わる皆さんには申し訳ないことをしました。
心を病んでいようがいまいが。
元気があろうとなかろうと。
思いやりと優しさをもって皆が仕事を進めていけるような世界になってほしい。せめて私の身近な世界では、そのようにしていきたい。
そんな風に思ったのでした。
相手のことに思いを馳せる、幅広い想像力が必要ですね。