正しいお花見の楽しみ方
正しいシリーズ第二弾。「半夏抄」のコンテンツを順次再推敲中です。
2004年
前夜,たとえ帰宅が11:30であろうとお弁当作りに励む。この際,交互に料理し,シートやカメラなどの準備を並行して進めて,遅くても2:00には寝るようにする。
開門(9:00)の30分前には駐車場に入る。
風への用心のために着ぶくれ,大荷物はきちんとまとめてダッシュに備える。
大木戸門は正門が駐車場より1分ほど早く開くので,ドレミを身軽にして正門にスタンバイさせ,開門と同時に券売機に走らせる。
この1分のアドバンテージで,三脚を担いで駐車場から走るカメラマンたちを置き去りにし,いち早く園内にダッシュする。
新宿門,千駄ヶ谷門からも先頭集団の雄たけびが聞こえるが,落ち着いて広角の構図を連写する。桜の根元まで撮れるのはこの数分間だけだ。
続いて場所取り。根元近くに座るのは桜の木に良くないそうである。ベストポジションは大きな枝が直射日光をさえぎり,日が西に回る頃には,じわじわと日陰を追って後退でき,かつ,騒々しい宴会の始まりそうな巨大青シートから離れた見晴らしのよいところ。
貴重品だけ持って,標準ズームで主だったポイントを一周する。すでにカメラマンが思い思いの場所に三脚を立てているので画角はかなり制限されるが,うまく切り取ればまだ楽しめる。
ポートレートや記念写真もこのときに撮影しておく。決して,池に垂れる枝先や頭上の花弁に目を奪われてはいけない。それらは人があふれてからでも,望遠で抜くことができるからだ。
テーブルはとても役に立つ。この日は風が強かったので,ごちそうを地面に置いた回りのグループのは,みんな土ぼこりをかぶってしまっていた。ボクたちのお弁当には花びらが散ってくるだけ。
とっておきの吟醸酒は氷2片といっしょに水筒に忍ばせてある。園内で販売しているのは缶ビールだけなのでしかたない。ビールは決して高くないが,もしビールを飲んだドレミがトイレに行こうとすれば,長ーい列に30分は並ばないとならないからだ。
一眠りしたボクは望遠ズームを装着して千鳥足でまた一周。
酔撮酔撮…。
ふらふらになって戻ると膝枕から頭上を見上げる。天国かな。
この日,新宿御苑の人出は8万人超だったと,翌日の朝日新聞は一面で伝えた。都心のお花見はかなりパワーがいる。