だんスピ - 作品1の追加試聴
一度製作すると色々試したくなるのが、エンジニアの常で、エイジングが必要かどうか分からないけれども、改良を重ねてしばらく聴き続けた感想を追加しておきます。
ダンボールの場合、箱の鳴り方が木製のものとかに比べると分かりやすい気がします。元々箱は鳴らないように設計するのだと思いますが、どの面が鳴っているのかとか分かると、改良の方針が立てやすくなるのではと思いました。
作品1は、手持ちのDTM用音源などを繋ぐために用意しようと思っていたものなので、試聴もシンセのデジタル音源で行ってました。ご存知の方も多いと思いますが、シンセの素となる音は、ノコギリ波、方形波、ホワイトノイズなどなどにフィルターを被せたり、変調したりして合成した音を実在する楽器に似せて使っています。
最近はデジタル技術の発展に伴い、楽器音をサンプリングしたPCM音源も手軽に使えるようになって本物に近い自然な音が増えてきましたが、合成音でしか造れない音も多くあります。
試した手持ちの音源は古いタイプのデジタル音源で、デジタル特有の倍音をたくさん含みます。それが、スピーカーテストにいい塩梅に聞いて、箱の鳴り方を色々教えてくれました。
面白かったのは、鍵盤でピアノを一音ずつ鳴らしているとある音で箱がびびる事があり、製作上の不具合とか発見できました。また、スピーカーがついてる箱の前面や後面よりも横面の方がより強く振動していて、鳴らないように強度を高めるのが良いのか、バスレフを使って空気を逃したり、内部インピーダンスを変えるのが良いのか、対策方法のアイデアがいろいろ浮かんできます。
この辺りは理論的に説明されたものがありますが、エンクロージャーの特性を理想的なものとしてシンプルにしてあるので、どんな音源かとか現物の形状とかで合わないところも出てくるのではないかと想像します。理想的でないダンボールの箱ならではの、検討方法や改良方法があるのではないかと思った次第です。
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