見出し画像

ロケーションアンカー利用に必要なLocalization Imagery #ARKit4 #WWDC20 #iOS14

ARKit 4の目玉新機能のひとつ、Location anchors(ロケーション・アンカー)。現実の世界に仮想オブジェクトを置くことができる・・・というと以前からできたことだが、この機能はなんと緯度・経度・高度を指定して仮想オブジェクトを現実世界に設置できる。

画像1

なので、ユーザーはこの仮想オブジェクト周囲を歩いたり、好きな角度から見たり、といったことが可能になる。

が、多くの開発者が既に知っている通り、残念ながら日本は未対応

Location anchorsをサポートしているエリアの一覧

日本では対応していない、ということはいろんなところで見かけたのと、今いる場所が対応しているかどうかはARGeoTrackingConfigurationクラスのcheckAvailabilityメソッドで確認できるというのと、

class func checkAvailability(completionHandler: @escaping (Bool, Error?) -> Void)

WWDC 2020の"Explore ARKit 4"セッションで(availabilityが)"Major US cities"と言ってるのは見かけたが、対応エリア(都市)の一覧はどこにあるのかがちょっと見つけにくかった。

結論として、ここにあった:

https://developer.apple.com/documentation/arkit/argeotrackingconfiguration/3571351-checkavailability#3611323

・San Francisco Bay Area
・Los Angeles
・New York
・Chicago
・Miami

これだけ。

日本は世界でもわりとAR/VRは盛り上がっている方(要出典)だと思うので、近いうちにサポートされるんじゃないかな〜というほとんど根拠のない淡い期待はありつつ、そもそもこの一覧が載っている項の"Localization Imagery"というものはなんだろうというのを調べてみた。

ざっくりLocalization Imageryとは

緯度・経度・高度を指定して仮想オブジェクトを現実世界に設置するにはGPSだけじゃ全然精度が足りません。オブジェクトのまわりをぐるっとまわってるうちに10m、100m単位でずれたら嫌ですよね。

で、その位置情報の精度を周辺環境を機械学習で判断してめよう、というのがロケーションアンカーのざっくりしたしくみで、その地域の物理的な環境を描写する画像の塊がLocalization Imageです。

なので、その画像の塊が収集された特定の都市だけで利用できるわけですね。

ここから先は

3,468字
昨年は書籍という形にまとめましたが、今年はこのマガジンに集約することにしました。 最初は記事が少ないので格安から開始して、充実してくるごとに本来あるべき価格に戻していく予定です。というわけで早いうちに買うと非常にお得です。 昨年の書籍は約80ページ+本に載せなかった事項もたくさん、ということで最終的にはそれなりの量になるのではと思います。

堤がWWDC 2020およびiOS 14についてセッションやサンプルを見つつ勉強したことを記事にしていくマガジンです。NDAの都合上、Ap…

最後まで読んでいただきありがとうございます!もし参考になる部分があれば、スキを押していただけると励みになります。 Twitterもフォローしていただけたら嬉しいです。 https://twitter.com/shu223/