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課題解決したいなら、まずは屏風からトラを出そう。
一休さんに、「びょうぶのとら」という話がある。
屏風から出せないトラは縛れない が結論のあの話である。
これほど有名な話であるにも関わらず、現代のビジネスシーンに目を向けると、悲しいかな、屏風から出ていないトラを縛ろうと頑張っているトンチの効かない一休さんを見かけることがある。
いきなりなんの話か?と思われるかもしれないが、課題解決の際に陥りがちな失敗の話だ。
結論
問題解決でまず考えるべきは、How ではなく What や Where である。
問題解決プロセスでよく語られる順序で、ビジネスマンであれば何度もこのような図は見たことがあるでしょう。
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しかし、実際のビジネスの現場では、このファーストステップを飛ばして問題解決を図ろうとしている人が非常に多い印象である。
なので、このファーストステップの大切さを強調するためだけの記事を書いてみようと思う。
有名な一休さんの話に喩えながら書くことで、記憶に残ってくれると幸いだ。
そもそもトラは屏風から出ているか?
言われると当たり前だが、問題解決を考える際、その対象物が見えていないと解決はできない。
にも関わらず、問題解決(=トラを縛る)という言葉に目を奪われて、その対象物を明確にする(=トラを屏風から出す)ことを忘れてしまっている人が多い。
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当然だが、問題を明確にしないままでは解決のための打ち手(How)を考えることはできない。
仮にそれっぽい何かが生まれたとしても、それは生み出した人の解釈の産物であることが多い。
上司に報告に行った3分後には、再び暗い気持ちで提案を考え直す羽目になるだろう。
あなたの空想上のトラを縛り上げたことで喜んでくれる上司はいない。
仮にいたとすれば、その上司もきっとあなたの空想上の人物だろう。
そうならないために、まずはトラをちゃんと屏風から追い出そう(=問題のWhat, Whereを明確に設定・特定し、具体的にしよう)。
屏風のトラは1匹か?
運よく問題を明確にできることもあるだろう。
しかし注意が必要だ。
屏風の中のトラは1匹とは限らない。
課題を抽出する際は、徹底的なヒアリングや観察を通し、同じ箇所に複数の似たような課題が潜んでいないか。根本的な課題が潜んでいないかを検討することが大切だ。
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WhatやWhereが見えたと思っても、実は複数の問題が混在していることはよくある。
そうなってしまうとやはり、その後のWhyやHowのステップがぼやけてしまうことになる。
屏風の裏側にもトラが潜んでいないかちゃんと確認しよう。
2匹もトラが出てきたとなると、屏風からトラなんて出てこないとタカをくくっていた殿様も、逆に驚いてくれるかも知れない。
まとめ
トラを捕まえることができるのは、トラが屏風から出てきた後である。=問題解決ができるのは、問題が明確に見えていることが前提である。
トラは1匹とは限らない。注意深く観察しよう。=問題は複数絡み合っていることも多い。もれなく抽出しよう。
ぜひ、上記2点心に留めて、問題解決に臨んで頂けると。
あ、でも、屏風のトラは屏風のトラでしかなくて、外に出てこないことも往々にしてあります。
そんな時に殿様(上司)に向かって「ではトラを追い出してください!」なんて煽ると、逆に痛い目に遭うのでご注意を。