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「いつ結婚するの?」が大嫌いだった!
かつて、祖母に会う度に、
「結婚は、まだか?」
と聞かれて、
「できないんじゃなくて、しないの!したくないの!」
と言い返した。
それでも、何度も何度も、しつこく聞いてくるので、
「このままじゃいけないの?」
とイラついて、祖母に反抗した。
祖母が亡くなるまで、その質問が止むことはなかった。
『結婚=幸せ』
そう信じ込んでいた祖母には、僕の気持ちなんてわかる訳がなく、いま思うと、
「なんであんなにムキになったんだろう?」
「もう少し適当に返事をして、優しくしてあげればよかった」
とも思う。
でも、当時の僕は、祖母に対して、
「なんで、僕の気持をわかってくれないの?」
「そのおせっかいが、僕を傷つけているんだよ!」
と思っていたから、やっぱり、優しくなれなかった。
大切な人に「わかってほしい」という期待は、次第に怒りへと変わってゆく。そして、憎しみにさえ変わってしまう。
これは、本当に悲しいことで、非常に残念なことだ。
僕は、祖母に自分の気持ちを伝えたし、祖母の期待に応えようと、無理やり婚活パーティーにも出席して、「神社(かんじゃ:本名)」の姓を守ろうと努力もした。
でも、僕が原因で子どもができないことが判明して以来、「もう結婚はしない」と決めていた。
それでも、結婚のことを言われてきたから、もうウンザリだった。
祖母が、僕のことを想って、僕の幸せを考えてくれていたことは、十分によくわかっていた。
でも、結婚の話題を出される度に、ますます「嫌い」になった。
大好きな祖母を嫌いになることは、すごく辛いことだったが、自分を守るためには「ちゃんと嫌いになる必要がある」と思った。
なぜなら、僕が、ちゃんと嫌いにならなければ、祖母に「いつかわかってくれる」と勝手な期待をして、そして裏切られて、結果、嫌な気持ちになってしまうから。
もし、今、家族に嫌なことを言われたり、嫌な態度を取られている人がいたら、家族を嫌いになっても良いいよ。
まずは、ちゃんと嫌いになって、自分を守ろう!
そして、適度な距離を置いて、いちいち真に受けず、適当に「ハイハイ」と言って、その場を流せばいい。
あれこれ言いたい人に「いちいち言うな!」と言っても、それは無駄な話だから、自分が離れるしかない。
そもそも、相手にわかってもらおうとか、相手を変えようと思っても無理な話で、自分を変えるしかない。
人はそれぞれ、自分なりの基準をもって、身勝手に相手に期待して生きている。
だから、好きでも嫌いでも、お互いを尊重し合うだけでいい。
愛というのは、そこにいることだけでも「愛」なのだから、たとえ、相手の期待に応えられなくても、あなたは、あなたのままでいい!
僕は、これまで46年間、いろんな体験を通して、わかったことがある。
それは、愛というのは「好きや嫌いの範疇(はんちゅう)をはるかに超えている」ということ。
愛とは、言葉にできなくて、深くて、大切で、とっても不思議なもの。
そして、愛は、いつでも、どこにでもある。
祖母が亡くなって、もうすぐ一年になるが、祖母は、大嫌いだったけれど、やっぱり、大好きだった。
ごめんなさい。
ありがとう。
神社昌弘(かんじゃまさひろ:本名)
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