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わさびの清流に夏を見た

長野の山あいにあるわさび農園。そこは、夏の暑さから逃れるために、ひと時の涼を求める人たちが集まる場所だ。私もその一人として、真夏の太陽に追われるように、この静かな場所にたどり着いた。

わさび農園の清流で童心になる

遠くで聞こえる水の音に導かれながら、わさび畑へと進んでいくと、一面に広がる緑が目の前に現れる。澄んだ水が畑を静かに流れ、その冷たさが空気を通して肌に届く。わさびが育つ清らかな水の中にスッと足を浸してみると、驚くほど冷たい。都会の暑さで疲れた体には、この冷たさと、水で冷やされた硬い石が心地よかった。

畑の端っこに腰を下ろして、水の音に耳を傾けていると、その音が心の奥まで染み入るような気がした。風が葉を揺らし、その柔らかな音が、どこか懐かしい記憶を呼び覚ましてくれる。都会の夏は、灼熱と騒がしさが支配する厳しい季節だけど、ここわさび農園では、夏は穏やかで優しい顔を見せてくれるんだ。

この場所で感じた涼しさと水の音は、俺にとって忘れられない夏の記憶になるのかな。
自然の中で見つけたこの一瞬が夏そのものだった。

#夏の1コマ

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