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事業承継から1年、テクノツールはリブランディングしました

テクノツールの島田です。東京都稲城市を拠点にアシスティブ・テクノロジー(AT)を提供しています。

昨年末から進めていたリブランディングプロジェクトがついに完了しまして、このたび新しいコーポレートメッセージ、ロゴ、Webサイトを公開しました。

筆の重さには絶対的な自信をもつ私ですが、さすがに重要なイベントなので半年ぶりに筆をとり、生まれ変わったコーポレートブランドやその背景をご紹介します。

「本当の可能性に、アクセスする。」

これが私たちの新しいコンセプトメッセージです。
1994年の創業以来テクノツールはなにを目指しているのか?これから何をしたいのか?社員はもちろん業務委託も含む全メンバーへの丁寧なインタビューを通して言語化されました。

コンセプトメッセージ:本当の可能性に、アクセスする。
なんと美しいコピーなのでしょう

奥ゆかしさ全開のロゴマーク

ロゴマークも大きく見直しました。
凸 の字に似たマークは個性や可能性を表しており、Techno-Toolsの2つのTが左右に隠れています。

そう、私たちは誇り高き黒子なのです。テクノロジーの活用やその他の機会創出によって、いまは埋もれてしまっている個性や可能性(=凸)の発揮を陰ながらアシストしていく。たくさんの新しい個性や可能性が発揮されていけば、私たちの暮らす社会の本当の可能性と出会えるはず。そんな私たちの姿勢を表しています。

どどーん
ロゴマークのコンセプト
奥ゆかしい社風を絶妙にシンボル化
いろんなパターンを使っていきたい
歴代ロゴマークさんたち


発信ツールとしてのWebサイト

ぜひご覧ください

”テクノツールブルー”を基調とし、随所にロゴマークをあしらったデザインに生まれ変わりました。CMSを取り入れて(いまさら)今年から力をいれている広報活動や各プロジェクトに関するコンテンツを集約し、共創を生み出すための発信ツールとして運用していきます。
https://ttools.co.jp/

なぜ共創か?

私は個性や可能性を埋もれさせている要因の多くが、社会構造や多数派との権力差から生じていると考えています。だとすれば、そんな社会を構成するステークホルダー(企業、行政、個人など)と私たちが力を合わせて共創することで、多くの個性や可能性を発揮させることができるはず。私たちにできること、やりたいことを発信して仲間を増やす。そのためのリブランディングでありWebサイトです。

リブランディングチームに感謝

広報・ホッシーを除きクリエイティブの「ク」の字の一画目すら知らない私たちのリブランディングは、このチームなしに語ることはできません。
ふだんから広報活動を支えてくれている株式会社枠の岡崎さん、白井さんのディレクションを通じて、株式会社parksの久岡さんが全14名のメンバーに対するインタビューからテクノツールを象徴する素晴らしいコピーを生み出し、「ろくのじ」の川久さんが私たちらしさを伝えるコミュニケーションツールとしてロゴマークやWebサイトをつくってくれました。本当にありがとうございます。

リブランディングの背景

ここまで読んでくれてありがとうございます。せっかくなのでリブランディングに至った背景も知ってくれたら嬉しいです。

事業承継

テクノツールは2021年9月に事業承継を行い、創業者である父・島田努に代わって私が代表取締役に就任しました(※父も引き続きテクノツールで技術開発に携わっています)。

父がテクノツールを創業した1994年頃はWindows 95の上陸によるパソコン、インターネットの普及黎明期でした。事故や難病等により外出困難な人も、発語が苦手で口頭コミュニケーションが困難な人も、パソコンを使えれば、インターネットにアクセスできれば、他者との交流や仕事など、あらゆる場面での社会参加が実現するはず。そんな期待が高まっていたと聞いています。

一方でせっかくのパソコンやインターネットにも、キーボードやマウスといった入力デバイスが使えないとアクセスできず、その恩恵を受けることができません。そんな「入力」に関する課題解決によってアクセシビリティ向上に取り組むことがテクノツールの原点です。

高まる「入力」の重要性

以来パソコンは普及と進化を続け、私がテクノツールに入社した2012年ごろにはスマホやタブレットの普及が進み、現在では誰もがコンピューターを持ち歩きインターネットが欠かせないインフラとなりました。いまやコンピューターへの入力手段を持たないことはあらゆるコミュニティやサービスへの参加(アクセス)を妨げます。逆に言えば、入力手段さえ手に入れれば多くのチャンスを手に入れられる社会でもあります。だからこそテクノツールもゲームやドローン、レーシングシミュレーターなど、「入力」を切り口として取り組むフィールドを広げています。

身体が不自由でも入力さえなんとかすれば、社会のあらゆる場面に参加できる。個性や可能性を発揮できる。

テクノツールで10年働いてきた(長い!)私はいま、祖業である「入力」の価値と課題を見つめなおし、現代社会だからこそできるやり方で課題解決に取り組んでいこうと考えています。

共創による課題解決

父が創業した1994年と比べ、2022年の社会にはテクノツールにとって強い追い風が吹いています。世間はSDGsやESGに大忙し。そんなお題目は抜きにしても、あらゆる立場の人たちがお金を稼ぐことと社会課題解決の両立に取り組んでいたり、資本主義を考え直してみたり、「何かしたい」という想いを抱えたりしています。そんな人たちと私たちが力を合わせ、共創することでより大きなインパクトを与えられるはず。

事実、Nintendo Switch公式の障害者向けコントローラー「Flex Controller」は、世界的なコントローラーメーカーである株式会社ホリとテクノツールの共創によって誕生しました。

公式ライセンス品が生まれた、この一歩には大きな意義があります。マイノリティのニーズだからといって、ハック的なアプローチでの課題解決に頼りきるのではなく、世界のホリが公式コントローラーを開発してくれたことで、ゲーム入力支援のハードルが下がり、持続可能性が高まりました。Flex Controllerをきっかけに、手が不自由な人たちのニーズにゲーム業界が目を向けたことを示す現象も生まれており、今後のアクセシビリティ向上につながる重要なステップとなりました。

ちなみに、Flex Controller用視線入力ソフトの開発をきっかけに自身もゲームにドハマりした本間(テクノツールのプログラマー)は、先日Eテレのバリバラにゲーマーとして出演しました。ついた異名は「視線入力の魔術師」。

Flex Controllerが示すように、共創が生み出す価値の大きさはテクノツール単体のそれとは比べ物になりません。広報やリブランディングによる発信力強化をテコに共創を生み出し、私たちのもつ「入力」に関するノウハウの社会実装を加速させ、社会全体のアクセシビリティを高めていく。これがリブランディングの背景にある構想です。

ICCサミット KYOTO 2022に登壇します

こんな具合で共創について考えていたら、なんとICCサミットのソーシャルグッド・カタパルトに登壇させてもらえることになりました。共創といえばICC(Industry Co-Creation)、ICCといえば共創ですから、まさに最高の舞台。本番まであと6日、ギリギリまでブラッシュアップして挑みます。
カタパルトに推薦してくれた尊敬するアトツギ仲間、brightwayの上田さんには超感謝です。

一人ひとりの本当の可能性にアクセスするために。私たちが暮らす社会の本当の可能性にアクセスするために。

テクノツールの新たなメッセージを、まずはICCのステージでぶつけてきます。

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