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ドル円相場の動きと米国投資

 米国投資を行う上で、ドル円相場の動向は非常に気になるところです。連日のニュースで「1ドル160円」といった報道があると、円をドルに換えて投資した場合の為替差損リスクを懸念してしまいます。実際に、年単位で見ると年間20円近くも大きく変動する年もあり、短期で円ドルの変換を行うと損失につながる可能性があります。

 しかし、3年、5年といった長期的な視点で見ると、為替相場の変動はそれほど大きな影響を与えないと考えています。1973年の変動相場制移行以降の長期的なドル円相場の動きを見ると、1985年のプラザ合意後から1995年までは円高傾向でしたが、1995年から2020年までは100円~125円というボックス圏内で推移していました。この流れは2021年以降変化し、現在は円安トレンドが継続していると思われます。

1986年~2024年のドル円相場
2021年からのドル円相場

 2023年、2024年6月までは日本経済は好調でした。2025年もこの好調が継続すれば、この流れも大きく変わってくる可能性があります。通貨の方向性は金利政策に左右されると言われていますが、現在、日銀は政策金利のゼロ金利解除を実施しており、長期金利も1%を超えてきております。さらに、日本の貿易サービス収支が改善すれば、この円安トレンドも解消され、今後はレンジの幅はまだわかりませんが、再びボックス圏に移行する可能性が高いと見ています。もしボックス圏に移行すれば、3年から5年程度米国投資を継続していれば、多少の為替差損が出たとしても、トータルではプラスになるのではないかと考えています。

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