鶏になっちゃいな【機会詩】
狭いケージに押し込められて
無数の鶏たちが
甲高い喚き声撒き散らして
落ち着きなく首を振る
「俺たちは自由だ」
「俺たちは自由だ」
「俺たちは自由だ」
声高に叫ぶその
自由という名のケージから
一生出ることは叶わないというのに
疑問を持たなきゃ
安穏に
暮らせるケージの中だけど
ひとたび疑念を抱くなら
いつの間にやら
unknownに
隣のあいつ
静かになったと思えば
何処行った
たまに言うこと聞かない
鶏いれば
静かにしろ
clever
になれ忠誠を誓えと
同胞のはずの鶏から小突かれて
それでも抵抗するならば
羽根羽根むしられ
天国に墜とされる
安息の地はここなのだと言われ
門をくぐれば
忘れようもない
救いようのない地獄絵図
冷静じゃいられない
涙腺緩ませついつい
嘆きの言葉も滲み出る
本当のことは分かっちゃいても
声には出せないケージの中で
やけくそに喚く
「俺たちは自由だ」
「自由なんだ…」
本当の自由など
微塵も知らない
鶏なのに
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