YouTuberの未来は明るい
今日は「YouTuberの未来は明るい」ということについて書きたいと思います。
YouTuberの未来は、1960年代のロックミュージシャンのように、1990年代のラッパーのように明るいです。つまり、この先の少なくとも10年くらいは、みんなの憧れであるでしょうし、お金持ちにもなれるでしょうし、うまくいけばモテると思います。
ここでは、いくつかぼくがそう思う理由を挙げていきたいと思います。
みんなが見ているから
よく言われていることですが、メディアの接触時間をみると、テレビの視聴時間は徐々に減り、スマホの視聴時間が伸びていることが分かります。
(厳密に言うと、ここ2年くらいはテレビは持ちこたえてますが)
出典:https://mekanken.com/mediasurveys/
とくに10代は圧倒的にTVよりスマホです。
スマホの視聴時間のうち、どれだけYouTubeを見る時間が占めているか? というデータは分かりやすいものはなかったのですが、このデータを見ると、10代は90%以上が動画視聴をしていること、そしてその半分以上が1日1時間以上は見ていることが分かります。
また、別のデータにもあるとおり、数ある動画サービスのなかで圧倒的に見られているのはYouTubeです。
出典:https://www.videor.co.jp/digestplus/media/2019/02/12967.html
ここらへんは肌感覚としても納得感があるんじゃないでしょうか。
そして、「よく見られる」ということは、そこからスター・人気ものが生まれることに直結します。
日本において野球選手とクリケット選手のどちらが人気があるか? と考えると分かりやすいかもしれません。
日常的にメディアで目にすることが多い野球だと、スター選手の名前を何人も挙げられますが、クリケットのスター選手は1人も言えないですよね。
(実際にはクリケットの競技人口は野球の5倍らしいので、スター選手も5倍いるはずなのですが)
ぼくたちは世界のすべてを見ることはできず、限られたメディアの中からスターを選び取ります。ぼくたちがYouTubeを見続ける限り、そこからスターを見出していくことになるのでしょう。
競技人口が多いから
続いての理由は、クリエイター側にまつわるものです。
最近の学研さんの調査で、小学生男子のなりたい職業1位がついにYouTuberになりました。
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002566.000002535.html
小学生で1位になったということは、今後年数を経て中学生や高校生でYouTuberを目指す人が増えていくのだろう、ということが予想できます。
たくさんの人が目指せば、そこにスターが生まれる確率が高くなることは自明です。
先ほどのクリケットと野球の論理で言えば、10年後に日本人スターが生まれるのは、野球かクリケットのどちらが多いか?という話しです。
競技人口が多ければ多いほど、そこにスターが含まれる可能性も高いですし、切磋琢磨やノウハウの共有が生まれやすく、自然とコンテンツの「質」も上がることで、スター性も増していくと考えられます。。
(もちろんインドでは、日本と逆にクリケットのスターが生まれ続けることでしょう)
メディアとスター、そしてアートフォームの関係性
実は上記の2つの理由は、表裏一体の関係性にあります。
メディアはスターを生み、スターはメディアを必要とするのです。
さらに言うと、メディアはそれにあったアートフォームを要求します。
たとえば新聞について考えてみます。
新聞はテキストメインのメディアなので、エンタメコンテンツもテキストが相性がいい。夏目漱石が朝日新聞社に入社し、そこで「三四郎」連載していたことは代表例でしょう。
朝日新聞が多くの人に小説を届けてくれたおかげで、夏目漱石は時代の寵児となりました。また、夏目漱石の小説のおかげで朝日新聞がより購読されたということもああったでしょう。
同じようにラジオは音声メディアとして音楽との相性がよく、ラジオが力持った時代はミュージシャンが有利な時代だったともいえると思います。
人気コンテンツはそれが掲載されるメディアの価値を高め、メディアは読者・視聴者からの人気を得るためにエンタメスターを求め、育て、、、という循環はどんなメディアにも見受けられます。
いまここにYouTubeという力を持ったメディアがあります。
そこで一番求められるコンテンツフォーマットは「YouTuberコンテンツ」なのでしょう。もちろん、ミュージックビデオもスポーツのダイジェストもお笑いネタ動画も見られていますが、YouTubeの「急上昇タブ」に掲載されるコンテンツの割合を見れば、なにが一番パワーを持っているかは明らかです。
数多くの「芸能人」がYouTubeに参入するときに、テレビ番組のフォーマットを取らずに「モーニングルーチン」や「歌ってみた」といったYouTubeフォーマットのコンテンツを制作しているのも、その証左なのだと思います。
YouTuberの未来は明るい
みんなが見ていること、競技人口=演者の数が増えていくこと、そして力あるメディアがそのアートフォームと合致していること。
この3点が続く限り、YouTuberの未来は明るいのだと思います。
ぼくのイメージはこんな感じです。
とある中学2年生の男の子が、退屈を持て余しながら「なんか思いっきり人生を賭けられるようなことをやりたいなー」とベッドで寝転がりながら、つぶやく。
そして、いつものようにYouTubeの人気動画をダラダラと見ながら、ふと気づく。自分の手元のiPhoneで、いま自分が見ているYouTube動画が作れるのだ、ということに。
それから、彼は日常の気付きや面白かったことを撮影し、編集し、動画にしてアップし、コメントに一喜一憂し、サムネを直し、編集のショートカットキーを覚え、また撮影し…。
気づけば、コラボ相手も増え、実際には会ったことはない多くの人(数百人、数千人のチャンネル登録者でもすごいことだと思いませんか)に、動画を届けることになっている。
そして、そんな中学2年生が、今この瞬間に多数生まれている、ということがなによりダイナミックですごいことなんだと思います。
1960年の中学生がエレキギターを持って、バンドを組んだように。
1990年の中学生がラジカセで音楽をかけながら、ラップを始めたように。
きっとここから、いままで誰も見たことがなかったようなスターが数多く誕生するのでしょう。
新しくスタートしたソーシャルクリエイターエージェント「Be」では、そんな衝動を秘めた多くのクリエイターと、新しくワクワクするエンターテインメントを作っていけたらなと思っています。
楽しみです。
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