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おもしろいに向かって

「おもしろい人になりたい」

昔からそんなことを考えていた
笑われているのか笑っているのかはわからない
でもとにかく笑顔っていいよなー、と
小学生の頃からそんなことを考えていた
そんな気がする


クラスに1人か2人はいるであろう、
おもしろい人というものに憧れていた
いいなー、と

人を笑顔にできる人って正義だと思っていた


国語の時間にふざけて教科書を読んでみた
ウケない
数学の時間にふざけて回答をしてみた
ウケない
でも、普通に間違えると、
ちょっとウケた

なんか嬉しくなる
そして狙いに行く
スベる
そしてまた普通に間違える
ウケる
その繰り返し
なんて愉快な学校生活

そのうち普通に間違えたのに
先生に怒られはじめる


話の「オチ」というものを
大人になるまで知らなかったので、
(いまだにちゃんとわかっていないが)
自分なりにおもしろい話をしようとすると
全然、わからない
諦めてノリとテンションで語る
たまにウケるが、ほぼほぼスベる
「なんて日だ」
そう叫びたくなる日々

おもしろい人は、なぜおもしろいのか
謎は深まるばかりだった


話がダメなら体力勝負
ということで教室の入り口の上にしがみつき、
懸垂デビューをしてみる
クラスの誰よりも懸垂ができたので、
クラスが盛り上がる
しかし何事も流行り廃りがある
懸垂生活は、早々と廃った


歌うととんでもないし、
踊るととんでもないし、
話すとなんかトーンが棒だし、
そんな感じで大変なことになっていたけど、
役者になってから、
少しずつ何かが変わりはじめた

「あ!これはボケ」
「あ!ここはツッコミ」

ボケをそのまま受け入れ、
ツッコミを華麗に避けるという
暴挙に出ていた人生だったが、
少しずつあのころ憧れていた

「おもしろい人」
というものに近づけているのかもしれない


おもしろい人に近づいていくべく、
役者として稽古をする
お芝居が難しくて、
器用な方々を見て、
「同じ人間ですか?」
と聞いてみたくなる日もあるけど、
「大切なのは自分を更新していくこと」
そう自分に言い聞かせて


最近、BARで歌ったのだが、
自分の歌声がやっぱりとんでもないなと改めて
「同じ人間ですか?」
早速、聞いてみたくなった

「大切なのは自分を更新していくこと」
「大切なのは自分を更新していくこと」
はい



笑わせたい人を笑わせるために今日も今日とて

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菅野翔馬
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