映画の話「シカゴ7裁判」
アメリカ大統領選挙、決着が着きましたね。
これからアメリカや日本、世界が良い方向に向かっていくといいな、と願っております。誰にとって良い方向に向かうというのが一番大事。アメリカの大企業のおこぼれで成り立ってる人にとっては、大変な思いをする人もいるかもしれません。しばらくすると日本のマスコミは、新しい大統領を叩くような演出の報道になっていくでしょうし、どんどん印象を捻じ曲げていくかもしれません。また、女性の副大統領が大統領に就任するという史上初の出来事が起こった時に、女性や黒人というラベルでものを判断されて、報道されるでしょう。
女性や黒人というラベルの古い価値観で物事を判断してしまうお年寄り(そうでないお年寄りももちろんおりますが)の権力者もいるでしょう。日本の政治家で力を持った人はお年寄りが多いので、アメリカの見方も変わっていくでしょうし、アメリカとの関係も徐々に変わっていくと思います。
いつからか日本はお年寄りの国になっていて、お金を持ったおじいちゃんおばあちゃんに優しい国になってしまいました。お金や力を持っていないおじいちゃんおばあちゃん、労働世代、若者、子ども、外国人、など大半の人にとっては優しくない。多様性という考え方が広まって、誰にでも優しい国に変われるきっかけが今回のアメリカ大統領選挙にあるのかもしれませんし、今までと何も変わらないのかもしれません。もっと優しくない日本になってしまうのかもしれませんし。その行く末を日本の人が見続けることにこそ、日本の行く末に関係してくるんだと思いました。
さて、この前みた映画「シカゴ7裁判」
"50年前から変わっていない"と言ってもいいほど、変わってません。ざっくりいうと、ベトナム戦争に反対し、デモ活動などを扇動したと思われる各々政治的主張が違うグループのリーダーたち7名(史実だと8名)が共謀罪で逮捕されて、行われた裁判。
映画を見ていましたら反対派の中にもそれぞれ主張があって、それぞれ違うということに気付きました。右か左かなんかで括れない、それはラベルで人をみれないように、賛成か反対か2つでしか選べないような選択ではなく、それぞれの主張。国を思うことや誰かを思うことが主張に繋がり、それが声になる。
暴力行為や混乱行為は絶対に良くない。映画の中では、警察官が成り済ましたデモを扇動した人物も出てきます。ただ、賛成か反対かで判断してしまうような政治家や右か左か判断し、排除してしまうどこかの首相もいます。
中立とは何か、中立など存在するのか。中立ではなくて、ただ知らないだけではなかったのか。という気づきもありました。
黒人差別(明らかにやってはいけない行為のシーンが出てきたり)、4年に一度の国を変えるチャンスだと言う台詞があったりと、何も変わってないんだと思ったりもしました。
映画評論家の町山智浩さんは今年のアカデミー賞候補と仰っていました。アカデミー賞でこの映画が有名になって、アニメのなんとかの刃で熱狂するこの国で"中立"が変わっていくといいなと思いました。
それでは、読んでいただきありがとうございました。