【書評】独学術/白取春彦 ディスカバー携書

独学の独とは孤独という意味ではなく、特定の師を持たないこと。
そして勉強したいのなら、たった今から独学すればいいだけと著者の白取春彦さんは言う。
この本は書物の読み方、問題の持ち方、考え方、教養の身につけ方など独学の基本的な方法を紹介している。

ポイントは3つ。
1.疑問を持て!まずはそれの起源を調べろ!
2.難しい本にぶつかれ!ただ、すべて読む必要ない!
3.教養を身につけたければ聖書を読め!

1.
まず興味を持ったら、疑問を持つことが大切。
その際は起源に注目。
例としては、音楽であったら「音律はいつからあるのか?」など。
それを調べることで知識が深まり、さらなる疑問も生まれる。

2.
独学で日々自分を変えていこうという新鮮な気概があるならば、難しい本や古典に挑戦した方がよい。
ただ、いきなり全てを読み込もうとすると途中で挫折してしまう。
なので、全てを読む必要はない。
読む気が起こらない場合はテーブルの上に置いておくなど、ぞんざいに扱う。
そうすることにより、その本が空間に馴染んでいく。
そして、少し気になり出したら横になりながらパラパラとめくっていく。
このような感じで読んでいけばよい。

3.
世界には聖典や経典が数多あるが、その中でも世界の形成に事実として寄与してきたのは聖書のみ。
世界の土台が聖書にあるのだから、そこにどのように書かれているのかを知っておくかどうかで世界の見方が変わる。

個人的に興味を持った文章は下記。
「もっとも無駄な時間と脳細胞の潰し方は常習飲酒である。常習的に飲酒する人間は独学どころか、まともなことをやれるはずがない。これはヨーロッパでは昔から常識とされている。」

私は飲酒習慣がない。
その理由はお酒を飲んでしまうと、その後読書や勉強ができなくなってしまうからだ。
この行動が肯定されたようで少し安心した。

とはいえ、酒は百薬の長とも言われる。
飲酒の習慣がある人は、時と場所を考え、勉強が終わった後に飲むことをおすすめします。


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