【プライベート】僕の根幹を作ってくれたBUMP OF CHICKEN
僕の根幹を作ってくれたのは、「家族」・「小学校からの友達」・「BUMP OF CHICKEN」です。
今回は、ライブをきっかけに、BUMP OF CHICKENの思い出を振り返り、自分のために記録しておきたいという記事です。
初めてBUMP OF CHICKENを知ったのは、高校2年のとき。
それまで音楽やカラオケに大した興味はなかったが、テレビドラマの天体観測の主題歌でものすごい衝撃を受けた。
「こんな流れるように情景が伝わる歌が存在するんだ…」
天体観測の曲が聴きたかったから、どういう経緯でか忘れたけど、友達に話したら、バンプのCDを持っている友達が貸してくれることになった。
それで、ワクワクして「FLAME VEIN」・「THE LIVING DEAD」の2枚を借りたんだけど……天体観測が入ってない!!( ̄□ ̄;)
めっちゃがっかりしたけど、とりあえず借りて家に帰って、聞いてみたら……
…ん!?なんだこれ!天体観測とは全然違う良さがある!?
こんなに曲数あるのに、ハズレが一つもない!!
全部の曲が味わい深いという、二度目の衝撃!!!
それから、MD(ちっちゃいCDみたいなやつ)に録音して、ずっとそればっか聴いてた。
それから、友だちに誘われて、カラオケに行く機会があった。
正直、人前で歌うのは好きじゃなかったし、歌いたい曲もそれまではなかった。
でも、バンプを知ってから、一番好きな歌を歌いたくて、歌ってみた。
そうしたら、全然うまく歌えない。
いつもだったらすぐめんどくさくなって諦めるんだけど、細かいところまで再現しながら、本物みたいに気持ちを込めて歌ってみたい気持ちの方が強くて、そのうち、歌詞がないところまで歌わないと気がすまない自分が出来上がっていた黒歴史…
そんなこんなで月日は流れ、大学入試がやってきて、センター試験初日。
最初の英語で時間配分ミスを犯し、その後緊張はなくなったものの、結果として志望校には箸にも棒にもかからない点数だった。
点が取れなかったときのことなんて考えてなかったので、その後は担任の先生の勧めるがままに高知大学を受けることにした。
実は、中学で全く勉強しなかったため、第一志望に落ちて、滑り止めの私立に通っていた。
それは自分の責任だったし、だからこそ、次の大学受験では後悔しないよう、勉強に集中するための良い薬になったので、高校受験で第一志望に落ちたことは良かったと思っている。
しかしながら、高校では努力したからこそ、納得のいかない点数で大学受験を終わらせたくなかった。
ただ、当時の自分は、あがり症が原因で力が出せなかったことが敗因だと思っていた。
このまま浪人しても、おそらく同じことが起こる。
その次の年にはリスニングも入るから、2浪はできない…
そこでとった行動は「担任の勧めた高知大学に進学して、学校に通いながらもう一度受験する『仮面浪人』」だった。
今振り返ると、これまた舐めた選択だったと思うところもあるが、当時の自分が、真剣に考えてこれが最適だと思っていた。
さて、高知大学の受験は無事合格し、初めての一人暮らしの準備のため、母についてきてもらって、家具など必要なものの買い物に連れて行ってもらった。
丸一日かかって、夜も遅くなってしまい、店がほとんど開いていなかったので、近くの居酒屋でご飯を食べることにした。
そこで、母とご飯を食べながら口ずさんだ曲が、タイトル画像のライブの最後の最後におまけで歌ってくれた「バイバイ、サンキュー」だった。
自分で決めたことだったけど、割と引きこもり体質の自分が、いきなり遠くで一人暮らしをすることになって心細い、それでも無欲にあと一年努力するという決意が、この唄を思い出させていた。
口ずさみながら、ちょっと涙が出そうになった記憶を思い出して、今回は涙を止められなかった。
大学が始まってから、周りに大手の予備校もなく、学校の勉強の延長で数学のチャートを解いていたが、あまり身は入っていなかった。
一方で、サークルで運動したり、友達と遊んだりもしていた。
転機は、自宅浪人を経験したハーちゃんという友達(男)ができたときだった。
参考書を選ぶための参考書なるものを教えてもらい、多くの参考書も貸してもらって、勉強の方針がたったおかげで、モチベーションが上がったというよりも突き動かされるように勉強を始めることができた。
その勉強する間ずっと聞いていたのが、MDに入れた「FLAME VEIN」・「THE LIVING DEAD」だった。
当時は、この2枚の曲しか音源がなく、延々とリピートしながら勉強していたので、何百回?というくらいずっと聞いていた。
当時聞いていた2枚のアルバムの曲は、今に比べると、演奏とかメロディーのきれいさはずっと拙い。
でも、聴く人に訴えかけるメッセージとそのエネルギーは膨大だった。
最後までやり抜く意志が保てたのは間違いなく、これらの曲からもらえたエネルギーのおかげだった。
そして、この年は、BUMP OF CHICKENに関して「絶対に忘れられない出来事」もあった。
また、今回のライブでは、アンコールが終わったところで、やけどしそうなくらい熱のこもった言葉を発していた。
「君がつらいとき、俺はそばにはいられない。でも、俺の曲はそばにある。このアルバムを一人でスタジオにこもって作るとき、ものすごくしんどくて、もう無理かもしれないと思った。それでもこの曲が完成したら、君の支えになると考えたら最後まで作ることができた。だから、つらいときは曲を聴いてほしい。」
細かいところは思い出せないが、このような内容の話をして、勢いで、もう一曲「バイバイ、サンキュー」を歌ってくれた。
メンバーには、演奏できそうならしてほしいという言い方をしていたので、本当に勢いだったんだと思う。
本当に良い時間だった。
インディーズの頃からの唄のメッセージとエネルギー、昔のライブハウスでの行動、そして今回のライブaurora arcでの鬼気迫る言葉。
いつもBUMP OF CHICKENから発せられる「相手を包み込む優しさで気持ちを込めた言葉」を僕は受け取った。
その言葉は、「言葉の中に込められた思いが伝わること」、「それで救われる人がいること」を教えてくれた。
僕はそれを、唄ではない別の形で実践する。
生徒に対してしたいと思っていたことは、どうやらこれだったらしい。
いつも絵や習字など何でも心から褒めてくれた母と言葉にできない謎の信頼感がある家族、真剣にこの先も一緒にいてくれようとする友達、そして無力感を押し殺しながらもどうにか唄で助けになりたいと心から願ってくれるBUMP OF CHICKEN。
これらの人々のおかげで、今の自分の価値観が形成されてきたんだなぁと思う結論になりました。
BUMP OF CHICKENの唄の良さが全然具体的でないので、またそのうち書いてみます、たぶん。
カーペディエム