マヨ発祥の地・フランスで、3倍も高価なキユーピーが選ばれているのはなぜか
アメリカ「Amazon」において、2010年、圧倒的なレビューを獲得し、現地メーカーの商品をおさえて、はじめて当該部門売上1位に輝いたのが「キユーピーマヨネーズ」でした。
マヨネーズ発祥の地であるフランスでも、地元メーカーの商品より3倍も高いにも関わらず選ばれているのは「キユーピーマヨネーズ」だと言います。
なぜ、そんなにも選ばれているのか?
それは、当然のことながら「おいしい」から…。そして、そのおいしさには、明確な理由があります。
卵黄
海外のマヨネーズは、全卵を使用するのが主流です。が、キユーピーは卵黄のみ。さらに量も倍近く使用しています。
それは、戦後間もない頃の栄養不足を少しでも補いたい、というキユーピーの理念に基づくものでもありました。結果的に濃厚でクリーミー、かつ酸味があるのにまろやかな味を実現しています。
ちなみに「卵黄のみ」と聞くと、「ん、他は?」と気になります。
マヨネーズや関連製品の製造過程で発生する卵の殻は、年間2万8千トンに達するそうです。キユーピーでは、1950年代から再生利用の取り組みを始めたそうで、現在では卵殻の100%の再資源化に成功しています。カルシウムを多く含む卵殻は、カルシウム強化食品や土壌改良剤、肥料などに利用されているのだそうです。
また、卵殻の内側にある0.07ミリの薄い卵殻膜は、化粧品の原料や食品の原料として活用されています。
卵白についても、お菓子やかまぼこ、ハムなどに使用されています。
お酢
海外のマヨネーズには、ブドウや野菜を発酵させて作られる「ビネガー」が使用されています。ちょっとツンとくる酸味の強さが特徴。もちろん、それはそれでおいしいものなのですが、日本では「米酢」を使用。海外のものと比較すると、酸味がやわらかく、まろやかな味わいとなっています。
うま味
グルタミン酸やアミノ酸、「うま味」に対する日本人の意識の高さは言わずもがな、ですが、日本のマヨネーズとて例外ではありません。
「コク」「油」「酸味」と、ただでさえヒトの本能をくすぐる「マヨネーズの基礎」に対して、「うま味」までも加味した、いわば〝ブーストマヨ〟が日本のマヨネーズ。それが当たり前になっている幸せ、つくづく感じますね。
パッケージ
海外のマヨネーズは、だいたいがビンですが、日本のあのパッケージを作る技術も、海外にはないものと言えます。
ポリエチレン層の間に酸素を通しにくい層を挟み込んで、酸素を遮断。酸化、風味の劣化を守っているのだそうです。
トクホ
コレステロールが高めの人向けの特定保健用食品(トクホ)の商品、血圧が高めの人向けやBMIが高めの人向けの機能性表示食品の商品と、近頃ではそんなものまで出ています。
「マヨネーズ」なのにね。えらい時代になったもんです。
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