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福岡に引っ越してきて、「おもろいなぁ」と思ったことのひとつに「祝い花」(スタンドタイプなど)や「花輪」があります。
それの何がおもろいのかというと、「祝い花」に関する習慣や「花輪」のサイズですね。サイズに関しては、同じ福岡でも、北九州のほうですが…。

こちらには「祝い花」を持ち帰る習慣があります。

こうした習慣は、地域によって大きく異なりますね。東日本では、持ち帰る習慣はほとんど(というか、まったくと言っていいほど)ないと思います。
中部地方や西日本の一部地域では、お店側の許可を得て、祝い花をいくつか引っこ抜いて持って帰る方が珍しくありません。特に名古屋では、開店から1時間も経たないうちに、お花がすべてなくなるなんてことも珍しくはないそうです。
名古屋では「祝い花が早くなくなるということは、店が繁盛している証拠」と考えられているようです。福岡なんかでも、そういう捉え方はしているでしょうね。

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いくつかのマナーや暗黙のルールがあります。

祝い花を持ち帰る場合は、まず店員に一声掛けてから持ち帰ることがマナーになっているようです。何らかの理由から持ち帰りNGとなっていたり、そもそもその地域に持ち帰りの習慣がなかったりすることもあるためですね。

それと、新規開店前にお花を持ち帰ることはNGです。開店前に祝い花がなくなってしまうと、オープン時の見栄えが悪くなってしまいますから…。
お店によっては、オープン前は祝い花に後ろを向かせているところがあります。これは、「まだ持ってかないで」の意味を表す店側のサインですね。
同様のサインとして、祝い花にビニールなどがかぶせられている場合もあります。店側から持ち帰り禁止のサインが出ている場合は、持ち帰りを控えなければなりません。

また、持ち帰る前には、できればその店を利用したいものです。
店員から許可をもらったとしても、店をまったく利用せず、祝い花だけ持ち帰ることはマナー違反ですね。祝い花の持ち帰りは、なるべくそのお店を利用してからにしたいものです。

そういう習慣のないところ、東京などの東日本エリアで「お花持ち帰っていいですか?」といきなり聞くと、ちょっと引かれるかもしれません。どうぞお気をつけて。

北九州の「花輪」は、かなりでかい。

北九州市小倉北区の繁華街、とある雑居ビルの前に「開店14周年」を祝う「花輪」がズラズラっと並びましたが、その数なんと11本。目を引くのはその高さで、3メートル超えにもなります。輪の直径は約1メートル70センチ。業界関係者によると、1メートル20センチ前後が一般的という話なので、1メートル70センチというのは、かなりでかいほうですね。

「開店14周年」というハンパな数字からもわかるように、「常連客が贈ってくれる毎年恒例のもの」なんだそうです。つまりは、日常的な光景ということですね。
それにしても、でかい花輪が日常風景とは驚かされます。過去には置くスペースがなくて頭を抱えたこともあるんだそうです。

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ここまでのサイズと数の花輪が立ち並ぶのは、全国的にもかなり珍しいようです。
業界の方曰く、40年ほど前、とある雑居ビルに花輪が並んだとき、大きさがばらばらで見栄えが悪かったそうで、20軒以上の造花店や葬儀店で構成する「北九州造花組合」が花輪の統一規格を定めたとのことです。
その際に値段も一律1本1万円に統一され、今も変わらないそうです。他都市では、一回り小さいサイズで1本当たり1万数千円くらいするらしく、値段とサイズが据え置かれた分、それだけ他都市よりも花輪の需要があるのではないか…と推測されています。

でっかい花輪がズラズラズラっと並ぶ…。他地域ではまず見られない風景ですね。


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