アナフラニールは人間の感情を無くすの話
病名「抑うつ状態」と書かれたのは、18歳の9月だった。そのあたりの経緯については、機会があれば(需要があれば)書くとして。
それから気付けば15年以上、同じ病院に通院している。
その間、病院の建物は新しくなり、担当医が変わり、飲む薬も変わり。
32歳の3月、今かかっている医者に初めてかかった時、
「10年以上通ってるのに治らないのはおかしいだろう。半年で治してやる。」
といって、出された薬が「アナフラニール」だった。
とかくこの手の薬は副作用が先に出る。
立ちくらみ、喉の渇き、眠気、これらとの闘いでもある。
薬は薬で、徐々に増やしていき、マックスまで増やしたあと、徐々に減らしていき、最終的にはゼロにするという公算だったらしい。
確かに振り返ると、春に飲み始めた薬は、夏に段階的にマックスまで増え、秋にかけて段階的に減っていった。
肝心の心への効果はというと、それまでの過度に落ち込んだり沈んだりはしなくなった。ただ、浮かびもしなくなった。
ただ、その時は「抑うつが治るなら32歳の1年を犠牲にしてもいい」という一心だったので、そこはあまり気にしていなかった。
結果的に、秋に薬はゼロになった。禁忌事項だった晩酌という名の祝杯をあげたのも覚えている。
ただ、それから数ヶ月後に、自分の中で処理しきれない事案が起き、再び通院。また、薬を飲む生活が始まった。
いろいろ薬を飲んだが、その事案に対して、やはり心が対処しきれない、ありえない想像まで陥るということが続き、今年の4月から、再びアナフラニールを飲んでいる。
前回の服用で、副作用については十分わかったので、今回は心の状態がどうなるかを見る余裕がある。
アナフラニールを飲むと、感情がなくなる。喜怒哀楽がなくなる。
落ち込みはしなくなる、ありえない想像はしなくなるが、嬉しいや楽しいという感情も強くは出なくなる。
(※個人の感想です)
おそらく今、抑うつや心の病で診察をしたとき、アナフラニールを処方される確率は限りなく低いと思う。何せ古い型の薬だから。
(今の担当医は、新しい薬に懐疑的な考えらしく。だから古い型の薬を処方する)
話がとっ散らかったが、アナフラニールという薬について、書きたかった。
実質、一番最初がこの記事ってのもどうなんだろうと思いながら。