守りのアクセサリー 続き
↑続きです。
(続きを書こうとして今思ったのですが、この話に出てくるアクセサリーというのは、幸せになれる云々みたいなやつや、パワー持った石がついてる宝石などでは全くなく、そういうのの宣伝でもないのでご安心くださいw。なんだか怪しく思われそうかもと思ったので念のため。。)
私が東京で頑張ろうという誓いを込めて買ったアクセサリーが、私を守ってくれたと明確に覚えているのは2度あった。
1度目。
東京に出てしばらくしてから、私は少しの休暇があったので帰省した。
その時、理由はちゃんと覚えてないほどの些細なことがきっかけとなり(帰った時間が遅いとかだった気がする)、家に着いた瞬間に、例の如く酒を飲んでいた父親が大激怒。
実家に住んでいた時の私は、父親が怒ったりしても静かになだめる程度だったのだけど、久しぶりに帰ってきたのに...と思ってしまった私は初めて大声で反論した。
なんて言ったのかはちゃんと覚えてないけど、
せっかく帰ってきたのに!!!
なんでこんなに怒られなきゃいけないの?!!!
などと言った気がする。
と、次の瞬間。父親が馬乗りになって掴み掛かって来た。
大声で何か言われ、今にも殴られそうな状況だったけど、私は父親を睨みつけてた。
母親が、必死に止めに入ったので、結局殴られることはなかったのだけど、もうその日は手につけられないほどの状況の父親だったので、私は自分というより母親が何かされるかもしれないという恐怖で、本当にまずいと思い、近くに住んでいた親戚に助けを求め、仲裁に入ってもらった。
第三者が入って来たことにより、大暴れの状態から少し落ち着いた父親と、母親、私、親戚で、話をしていた時、うつむいていた母親の手元をふと見たら、そこに私のネックレスがあった。
私はその時初めて気づいた、ネックレスのチェーンが壊れて私の首から外れていたことに。
それを母親は、手元でどうにか直そうとしていたのだ。
もちろん、掴み掛かられた時に物理的に壊れた可能性が高いのだけど、実際私は殴られなかったわけなので、後から考えたら、私はその時ネックレスに守られたのだと思った。
母親は直そうとしてくれたけど、結局直らず、チェーンだけを変えて、また私はそのネックレスを付けることなります。
2度目。
2度目の出来事は正直1度目の出来事のように、詳しく書けるほどのことじゃない。
“ある日突然事件という名の深い穴の中に落ちる人間がいる
夢や希望は絶たれ それまでとはまるで違う人生を歩むようになる”
これは好きなドラマ「Nのために」にあるセリフ。
こういうことが私の人生に起きた。
その時も私はネックレスを握りしめて祈った。
結果、私は守られた。
(守られたけど、その代償は大きく、人生を変えるほどの出来事になった。)
その後、少しして、ネックレスを改めてちゃんと見た時、それまで気づかなかったのだけど、大きく錆びたように劣化していて、動物モチーフのそのネックレスはもう力尽きたように見えた。
あなたを充分守りましたよと言われた気がして、その時からネックレスを外した。
子供の頃に祈ったおもちゃのアクセサリーはプラスチックだったと思うし、ずっとつけていたネックレスも高価なものではないし、冒頭に書いたように、不思議な力を秘めていると謳われているようなアクセサリーではない。
でも、祈りを込めたり、ずっと身につけたりすると、物に自分の心が乗り移って、守ってくれたりするようなことがあるのかなと思わずにはいられない話です。
余談にはなりますが、
私が大人になり、両親は離婚しました。
それで良かったのだと思う。
それでも、あの時おもちゃのアクセサリーに祈ったことは間違いじゃなかった。
今の時点で、人生で一番嬉しかったことは?と問われたとしたら、出す答えは
“両親が仲良く笑っていたこと”
だと思うからです。
長くなり、つたない文章となりましたが、この話はこれで終わりです。
おやすみなさい!
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