もうやだこの国

※ノリと勢い。


今までは日本語が好きだった。

とくに、自然に関する語彙が豊富なのが気に入ってた。
例えば緑なら深緑、萌黄色、萌葱色、若菜色、翠色、鶯色、緑青、など。

しかし近頃本気で(そして珍しく)イライラしていることがある。
その名を、一人称。
英語なら“I”で済むものを、なぜ、
私、あたし、あっし、わたくし、僕、俺(←しかもひらがなカタカナ漢字で雰囲気が変わる)、マニアックなものも挙げるとするならば拙者、我、わし、
などと細分化してしまうのか!!
こちとら一人称の揺れで散々悩んでいるんじゃ!!!(※筆者は性自認が曖昧なのです)

そしてこれは英語にも言えることだが、彼氏/彼女問題。
性自認が中性や無性などの恋人は何と呼べばいいのか?
というか「恋人」という単語が存在するのに何故わざわざ汎用性の低い「彼氏/彼女」という語がまかり通っているのか?
「私の恋人がさ…」「恋人がこの前さ…」
これで万事解決ではないか!!
(※蛇足な補足。『教養としての言語学』より
「彼/彼女」という言葉は“he/she“に対応する語として作られたものであり、本来日本では男女問わず「彼」を用いた。例えば森鴎外『舞姫』では、主人公•豊太郎と恋仲にあった女性•エリスのことを、一貫して「彼」と称している。
始めは日本語訳のときにのみ用いられていたが、次第に普及していった。
この時代に戻りたい…!)

あとこれはやってしまいがちなこと。
ある人のことを説明するときに、真っ先に性別と年齢がくるやつ。
特に性別が関係ない場面でも「おじさんが〜」「女子高生が〜」とか言いがち。
まあそうだよね、分かりやすい特徴だもんね、、、知ってる、知ってた、、私もやりがち、、、だけど自分が「あの女の子がさ」と言われたらいやだ。
生物学的性と性自認は言わずもがな、性表現と性自認が一致しているとも限らないし。そう考えると生物学的性と性表現と性自認が一致してるってとんでもねぇ奇跡だと思うのだが。
もちろん学問的に男女で区別して有効なことがあるのは重々承知している。でも性別が関係ない場面でも毎回持ち出していたら、ジェンダーバイアス形成待ったなしだ。


人生で初めて日本語を本気で恨み始めたお話でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?