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【実録】地下アイドルとホストを経験した僕が語るリアルな話
1. はじめに
「地下アイドルとホスト、まったく違う世界に見えて、実は驚くほど共通点が多い」
最近、この話をすると「そんなの全然違うでしょ」と言われることが多い。確かに、一方はステージでパフォーマンスをする仕事で、もう一方はお酒を飲みながら会話で楽しませる仕事。だけど、どちらも自分自身を「商品」として見せる仕事であり、理想の姿を作り上げ、求められるキャラクターを演じるという点では意外なほど似ている部分がある。
僕自身、アイドルとして活動していた経験があり、現在はホストクラブで働いている。どちらの仕事も、外から見ると華やかで魅力的に映るけれど、実際にやってみると見えなかったものが見えてくる。今回は、そんな「地下アイドルとホストのリアルな裏話」を、実体験を交えて語ってみようと思う。
もし、どちらかの業界に興味があるなら、これを読んで「こんな世界なんだ」とイメージを持ってもらえたら嬉しい。あるいは、単純に「裏側が気になる」という好奇心でも構わない。普段はなかなか語られない、ちょっとディープな話をしてみよう。
2. 地下アイドルのリアル
地下アイドルとしての活動は、華やかなステージの裏に多くの努力と現実が隠れています。レッスンは週に2〜3回行われていましたが、ダンスは簡単には上手くならない。そもそも、元々ダンスを習っていた人や経験者と一緒に練習をするため、実力差があるのは当然のこと。それでも、少しでも追いつくためにレッスンがない日でも自主練習を欠かさずやらないといけない。
ダンスのレッスンは、ただ振りを覚えるだけではなく、自衛隊並みにハードな筋トレや体幹トレーニングも含まれていた。腹筋や腕立て伏せは当たり前、耐久力をつけるために延々とバーピージャンプを繰り返したり、プランクで限界まで耐えたりすることもあった。ステージでかっこよく踊るためには、その裏で相当な努力が必要だった。
新曲の振り入れは通常1ヶ月前から始まり、短期間での習得が求められる。週1で定期公演があり、ライブのない日は新曲の振り入れやダンスの練習、ボイストレーニング、そしてSNSの運用に時間を費やしていた。SNSでの情報発信は基本的に自分たちで考え、各メンバーが工夫を凝らして投稿していた。
収入面では、固定給は事務所の活動に専念する場合に存在したが、あまり高くはない。一部の事務所ではサラリーマン程度の固定給を支給するところもあるようだが、多くの場合、主な収入源はライブ後のチェキ撮影によるバックだった。当然、メンバー内での人気格差もあり、チェキの売上枚数でそれが可視化されるため、やはり気にしてしまう部分はある。中には、アルバイトを掛け持ちしないと生活が厳しいメンバーもいた。
ファンとの距離が近いことは地下アイドルの魅力の一つだが、その反面、ファンとの「繋がり」や「裏引き」などが発覚し、解雇されるメンバーもいた。衣装に関しては事務所からの貸与があり、レッスン費用は無料だった。
こうして見ると、地下アイドルの活動は一見華やかに見えるが、その裏には多くの努力と苦労が隠されている。しかし、ファンの応援やステージでの達成感が、その苦労を乗り越える原動力となっていた。
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3. ホストのリアル
ホストクラブの世界は、華やかな表面の裏に独特のシステムと実態がある。僕が働いている店舗では、18時から開店準備が始まり、営業終了は深夜1時。
給与体系は売上に応じて変動し、売上からTAX(サービス料・消費税)を引いた小計が一定以下の場合は固定給が支給され、上回る売上を達成すると、約50%のバックが得られる。ただし、ここから所得税や遅刻などの罰金が差し引かれる。地下アイドルと比較すると、ホストの方がバック率はかなり高い。
ホストを始めたばかりの頃、1000万近くの大金を触らせてもらったことがあった。普通に生活していたらそんな大金を扱うことはまずないので、最初はとても驚いた。
主な顧客、いわゆる「太客」と呼ばれる方々の職業は多岐にわたる。風俗嬢、キャバクラ嬢、パパ活をしている女性などなど。
枕営業に関しては、ホストも人間であるため、相手の容姿や魅力によって対応が変わることがある。初回で枕を行うこともあれば、どれだけ貢いでも関係が進展しない場合もある。
近年、ホスト業界では「売掛」の廃止などにより、クリーンな運営を目指す動きが見られる。これにより、以前よりも健全な経営が進められていると感じる。
ホストの世界は、表面的な華やかさの裏にさまざまな努力や工夫が隠されている。
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4. 地下アイドルとホストの共通点と違い
地下アイドルとホストは、一見異なる世界のように思われるが、どちらも自己プロデュース能力が求められ、ファンや顧客との密接な関係を築くことが重要だ。収入構造も似ており、基本給は低めで、主な収入源はファンや顧客からの支援や売上に依存している。
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5. まとめ
地下アイドルとホストの世界は、一見異なるように思われるが、自己プロデュース能力やファン・顧客との密接な関係構築など、多くの共通点がある。一方で、活動内容やターゲット層、収入の仕組みなどに明確な違いも存在する。これらの業界を理解することで、それぞれの魅力や課題がより深く見えてくるだろう。