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人生への教訓にもなる、サイゼリヤの「究極の後出しジャンケン」。流行を見極め、最後に勝つ戦略的経営

先日久々にサイゼリヤに行ったんですが、いきなり注文からロボット配膳まで実現していて、しかもシステムだけでなくレイアウトまで変えていてびっくり!その話をxにあげたら430万インプレッションになって、世の中のサイゼリヤへの関心の高さに驚きましたw

経営戦略の視点から世の中をみると色々と学びがあり、人生にも活かせるものです。かつてサイゼリヤの社長が語った「究極の後出しジャンケンをする」という言葉。この一言に、サイゼリヤの経営戦略の本質が凝縮されていると思います。

誰もが「早く動くことが正義」と考えがちな時代において、彼らは「後出しこそが勝利の鍵」と信じ、徹底的にそれを実践してきてるのが、ある意味秀逸だなと。経営戦略には最強の二番手や、経済学的には相対的後進性と言われる現象がありますが、まさに、と思わされる出来事です。

今回のオンライン注文やロボット配膳の導入も、この哲学の延長線上にあります。今回は私たちの人生にも生きる、サイゼリヤの経営戦略について語ります。


「後出しジャンケン」が意味するもの

「後出しジャンケン」とは普通、ルール違反のズルに聞こえるかもしれません。しかし、サイゼリヤが実践しているのは、決してズルではなく、むしろ戦略的な「勝ち筋の見極め」です。他社が新技術や新サービスを導入しては失敗し、その失敗から得られるデータを待ち、それを活用してリスクを最小化しながら導入する。この手法は、「流行に飛びつく企業」とは対照的なアプローチです。

外食産業では新しい技術やサービスを導入することで「時代に乗っている感」をアピールする企業が多いですが、実際にはその導入によって現場が混乱し、顧客満足度が下がる例が少なくありません。例えば、キャッシュレス導入では初期段階でのシステムトラブルやユーザーの戸惑いが多発しました。それを横目に見ていたサイゼリヤは、十分に技術が「枯れる」(安定する)まで待ち続け、その間に市場全体がキャッシュレスに慣れるのを待つことで、導入コストも運用リスクも大幅に削減したのです。

これこそが「究極の後出しジャンケン」の真骨頂です。他社がリスクを背負って先行した成果を、自分たちが享受する。サイゼリヤは、この「後出し」の戦略を意図的に経営の柱に据えているのです。

ロボット配膳とオンライン注文も「後出し」の勝利

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