自動車による都市空間占有時代の終焉〜都市内自動車社会が地方を衰退させる「3つの理由」〜
自動車が人類の生活にもたらしたインパクトは非常に大きいわけですが、いよいよその流れにも大きな転換点がきているのは間違いなさそうです。特に、世界各国の主要都市中心部という「都市空間」において自動車のシェアを確実に減らしていくという政策が拡大してきています。
そもそもとして多くの人が生活し、訪れる都市空間において自動車はいくつかの大きな問題を抱えています。例えば大気汚染、交通事故、膨大な空間消費(道路などの移動空間、駐車スペース)は代表的な例でしょう。
排気ガスによる大気汚染によって呼吸器系疾患を患う人はいますし、交通事故も当然ながら発生します。社会資本的に言えば、まず自動車は単体では全く使い物にならないもので、道路というものとセットで機能するものです。当たり前ですが、その道路の整備・維持のコストは膨大なものになっています。
さらに、あれだけの体積のものをたとえ人1人が移動するにしても、50km、60kmの速度で移動するならば、その移動する都市空間自体を他のものにぶつからないだけの余裕で占有させなくてはならないわけです。人間が徒歩でいくのとはわけが違いますし、公共交通ともマイカーは圧倒的に社会資本の利用効率は悪いものです。人間が歩いて買い物するのであれば膨大な面積は必要ないですが、車が移動し、駐車し、、、と慣れば大きな道路と膨大な駐車場が必要になるものです。また、当然ですけど駐車スペースも必要です。24時間365日動いている自動車は基本的にないわけですから、単なる置き場として都市空間を消耗するわけです。
このようにもちろんそれぞれの人間が高速移動することによって、はたまた都市間移動を物流面などで支えることにおいて自動車が効率的なことも当然あります。しかしながら、どこもかしこも自動車社会にしたのは大きな間違いだったと考えるのが自然でしょう。
○ 自動車社会が地方を衰退させる、3つの理由
ちょうど北海道にきているのと思いますが、都市間移動に自動車を利用させるのはよかったと思います。が、そのまま都市内の移動までも自動車ベースにしたのは大きな間違いだったと明瞭に言えるでしょう。
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