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なぜ地方自治体は全国で同じことをやるのか〜皆で同じことをやると確実に失敗するメカニズム〜

さて、今朝ちきりんさんが、非常に本質的な指摘をされていました。まぁほんとそうなんですよね、どこもかしこも同じことをやる怪奇現象のようなものがあるわけです。特に自治体は今はまさに「ワーケーション」推進であったり、「関係人口増加」といったようなことをどこもかしこもやるわけです。

もちろん先進的にワーケーションなんて言葉がない時代から、例えばリゾート地だけど、ちゃんとビジネスセンターがあって、ネットもバリバリつながるという宿泊施設とかは実質的にベンチャー企業とかの合宿がきたり、はたまた勝手に家族連れで旅行にいってもお父さんは仕事、家族は海へということもあったわけです。実態としてのワーケーションですね。

だけど、いつの日からか、そういう実態をみて「これが地方活性化に役立つ」といったようにワーケーション推進なんて文言が政策用語になり、国が観光政策の一貫として見られるようになると、各種予算獲得としてワーケーション環境の整備というものが出てくるようになるのです。

なぜならば「国からネタと金がもらえるから」。極めて合理的な理由です。地域活性化とかいっても、何やってもいいか、つまりはネタ探しができない地方自治体も多々あります。

自由な予算を国が用意してもなお、「何やったらいいですか」とかすっとぼけた質問するところも未だ多くあります。さらに言えば、やることに必要なお金なんて自分たちで調達不可能と思っていますから「やるためのお金もください」というスタンスでもあるわけです。

だから国が「これやったら予算あげるよ」というネタと予算が確保されるとそれを獲得しに行く。それが地域活性化だと勘違いしているわけですが、そんな思考方法では、いつまでも成果なんて生まれません。

○ 繰り返される"合理的な"衰退サイクル

私のほうでは以下のようにサイクルを理解しています。

"勝手に”どこかの地域で挑戦して成功する
→素晴らしいとどこぞの省庁が表彰
→全国の人が視察見学、講演会に実行者を呼ぶ
→どこぞの省庁が予算を要求
→支援制度ができ、成功事例を模倣
→支援制度は全国一律
→自治体が一斉に予算目当てで申請、競争激化で総倒れ。
これを常に繰り返しています…。

つまりは先行事例を探し出し、それをモデルにして「横展開」というものを計画する。単純思想ではありますが、どこかの成功した事例を他の地域でも取り組ませれば、成功するというコピー型の思考で政策を推進してしまうんですね。

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