なぜ雇用創出効果だけでは地方は活性化しないか〜地域内資金循環から見る、誘致型の限界と内発型の可能性〜
地方活性化においては、常に工場誘致、ショッピングモール誘致、そして最近ではホテル誘致、オフィス誘致といったものが様々な予算が費やされて展開されていたりします。世の中に入れた立派な会社がおらがまちに進出すれば大成功という話になりそうなところですが、どうにもこのような自治体が根本的に豊かになっているかといえば、かなり怪しいわけです。
短期的な成果はもちろんあり、先行地域のメリットもあります。つまりは初期段階ではいずれも結構効果が見られるわけですが、その数が増加していくと、徐々に効果が薄れていくわけです。同時に、むしろ食い合いになったり、景況感の変化で地域がそのような誘致事業頼みで飯を食う人が増加すればするほど雇用安定が狂うこともあったりします。
大分前ですが、以下のように郊外道路が整備され、巨大な商業が続々と域外から進出したときに一時期は発展したかのように思えていたのに、どんどんどこにでもできるようになり、そしてそれらの店が衰退し、今となっては郊外店の空き店舗問題なんて話まで出てくるようになっています。
道の駅とかも同様ですね。初期に立ち上がり、人気があった道の駅の取り組みも、あまりに数を増加させ続けた結果、互いに食い合いになり、かつての人気の道の駅が今や大変というところもみられる状況になっています。
大手企業に指定管理させる道の駅の意味は?
ここから先は
3,487字
/
1画像
この記事のみ
¥
500
サポートいただければ、さらに地域での取り組みを加速させ、各地の情報をアップできるようになります! よろしくお願いいたします。