
Web3の伝え方 #009「文化祭応援NFT」
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NFTを通した経験
今回の投稿では、NFT発行体験をしたメンバーのうち、実際にNFTを活用して、他のメンバーとは異なる経験を積むことのできた生徒の話を紹介します。
今思い返しても、本当に貴重な体験を、僕もさせてもらいました。
当時関わった全ての方へ、感謝申し上げます。
始まるまでの声かけ
文化祭を控えた2023年の夏、ある生徒(以下、Aさん)に「NFTを使って応援を募るのはどうか?」と提案しました。
AさんはもともとNFTに詳しかったわけではありませんが(そりゃそう)「文化祭の企画にちなんだデジタルアートをNFT化して、販売する」というアイデアを伝えたところ、「経験として面白そう」と取り組むことを決めました。
文化祭は、「妖怪シューティングゲーム」という企画をクラスで実施する予定でした。
しかし、装飾や演出に必要な材料費が足りないという課題があり、
「ならば、NFTで支援を募れないか?」という流れになったのです。
この時点では、NFTで本当に資金を集められるのか? という点は未知数でしたが、「やってみることで得られる学びはあるはずだ」という思いから進めることになりました。
NFT販売の準備:デザインと価格設定
Aさんがデザインしたのは、文化祭のクラス企画である「妖怪シューティングゲーム」のキャラクターでした。
「絵を描くのは得意じゃない」と話していたAさんでしたが、夏休み明けに突然、描き上げてきたものを見せてきて、驚かされました。「この時点で挑戦できている」と感じましたね。
具体的に描き上げた絵はこちら
※後からスペルミスに気付き、修正不可というブロックチェーンならではの後悔もまた一興でしたね



この3種類のNFTを用意し、そこから価格設定の話が始まりました。
話してみると、高校生の金銭感覚では「100円は高い」 という感覚のようで、最終的には、以下のような価格設定となりました。
📌 NFTの価格設定(当時のMATICレート換算)
• 天狗(限定6枚): 約50円(0.6 MATIC)
• カッパ(限定6枚): 約30円(0.3 MATIC)
• 一つ目小僧(無制限): 約10円(0.1 MATIC)
※MATICは暗号資産の一つです。1ドル≒150円というレートがあるのと同じ感覚でOKです
Aさん自身、「これで買ってもらえるのか?」と不安を感じていましたが、
「NFT販売の経験として、価格を設定することも学びになる」と考え、この価格で決定しました。
「販売開始!買ってもらえるのか?→まさかの即完!」
NFTを販売するにあたり、AさんはTwitter(X)スペースで企画を説明しました。(スペースを立ち上げてくださった はちじゅうさん 一生感謝します!!🙇)
スペースでは、文化祭のクラス企画の説明、なぜNFTを販売するのか、どのように支援につながるのかなどを話しました。
音声を使って、リアルタイムで発信をする経験も、大きな経験だったと思います。
NFTに知見のある人がスペースを聞いてくれていて、販売開始直後(本来でしたら販売方法も記すべきですが、割愛します)から、その場で購入してくれました。
自作のNFTが実際に売れて、(それも天狗とカッパは即完!!)Aさん自身も驚いていました。
「えっ…!? こんなに売れると思ってなかった!」
このとき、NFTは単なるデジタルアイテムではなく、
「応援の形」として機能することを実感できたように思います。
スペースでの発信と、支援という形
この時のNFT販売では、単に「NFTを販売する」だけではなく、
スペースで直接伝えたことが購入につながったという点が重要だったと思います。
自分の言葉で説明や受け答えをして、NFTを買ってくれた人の多くが、「高校生が文化祭のためにNFTを活用する」 という試みに興味を持ち、応援の意味で購入してくれたのです。
また、NFTを買ってくれた方々は、「支援の証」としてそのNFTを持っているという形になります。
これは、NFTの 「所有」 = 「参加の証」 というWeb3的な概念を体験的に学ぶ機会になったと言えます。
つまり、NFTはただのデジタルアートではなく、『このプロジェクトを応援しました』という証明になる。これこそ、Web3ならではの仕組み。
これはWeb2の「寄付」や「クラファン」とは異なる、新しい応援の形でした。
そして、何年か経ってAさんも大人になり、NFTやWeb3が当たり前になった時…
当時の購入者さんと再びつながれたら、それこそWeb3ならではの面白さですよね!
販売の結果と学び
NFT販売は、結果として目標額を達成し、装飾費用の足しにすることができました。
スペース終了後も、文化祭前日までは購入できるようになっていましたが、一つ目小僧の複数購入などでの支援を受けられました。
とはいえ、販売期間やマーケティング戦略はそこまで考えていませんでしたし、今後同様のチャレンジをする生徒がいた場合、もっとしっかりと計画を練る時間を設けたいと考えています。
「高校生がNFTを活用し、実際に支援を受ける」という経験を積めたことは大きな収穫でしたので、規模の拡大を狙って、またやってみたいと思っています。
このプロジェクトでの学びのポイント
✅ NFTを「販売」ではなく「支援の仕組み」として使った
✅ スペースで直接発信したという経験
✅ NFTを「持つこと」が、支援の証になるというWeb3的な要素を実感できた
✅ 価格設定や販売戦略の学びもあった
一人の生徒の大きな挑戦は、多大な経験値を得て幕を閉じました。
※なお、NFT購入者は、Aさんの作ったDiscordへ参加することができて、そのDiscord内では文化祭の企画の制作過程・当日の様子を写真で追うことができていました。本当に素晴らしい仕組みだったと思います
次回:「NFT × 教育の未来」へ!
文化祭応援NFTは、NFTが資金調達に使えるという実例になるとともに、生徒にとてつもない経験を提供できたと思っています。
では、NFTは 教育の場面では他にどう活かせるのか?
💡 「NFTで学習履歴を証明する」
💡 「Web3 × 学びの新しい形」
こんなワクワクするテーマをもとに、次回からは 「NFT × 教育の未来」 について深掘りしていこうと思います!
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ここまで読んでくださり、ありがとうございました!😊