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7. One Love 徹底解説
Track 7
One Love
まえおき
7曲目はこのアルバムの最後のシングルリリースとなったOne Love。かなり哀愁漂う雰囲気のビートの上に獄中にいる仲間への手紙というコンセプトのストーリーテリング系リリックとクールなラップが乗ったこの曲が一番好きだと思うファンも非常に多いほどの人気曲である。
ビートを手掛けているのがNASと同じクイーンズ出身であり、A Tribe Called Quest(ア・トライブ・コールド・クエスト)でお馴染みのQ-Tipだ。元ネタであるThe Heath BrothersのSmiling Billy Suiteも非常に心地よい曲として知られているが、まんま使い気味のサンプルがNASの獄中への手紙に見事にマッチしている。
このNASとQ-Tipの繋がりは、NASがこのアルバムを手掛けるにあたり色々お世話してくれたLarge ProfessorにQ-Tipからビートをもらえないか聞いてみたところ、「今度紹介してやるよ」と言われ、当時はA Tribe Called QuestのメンバーだったPhifeのおばあちゃんのガレージにスタジオがあったらしく、そこに行ったときにQ-Tipに紹介されて「今は完成したビートはないけど、このネタを使おうとしているんだ」とNASにSiling Billy Suiteを聴かせた時にNASはテンションが上がったという経緯を、後にLarge Professor がインタビューで述べている。
この曲の3バース目は以下のDMXとダブル主演した「Belly」という映画のシーンの元にもなっている。
しかしOne Loveの魅力は何と言っても獄中の仲間に対する手紙をラップするコンセプトと、それをストーリーテリングでラップする点であり、ストーリーテリング系でも未だに上位の曲とされている。
それでは、早速その内容を解説して行こう。
Intro
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