5.ライブMCって何喋れば良いんだっけ
はじめに
そういえばバンドマン時代からMCに関してちゃんと考えた事がなかったので考えてみる。
まずMCをやる目的については
・曲をやらないけどステージの熱量をキープする(大事)
・メンバーの休み(チューニング)
・ずっと同じテンションだと飽きるので緩急を付けるため
・曲ではなく言葉で観客(ファン)の期待感、ワクワク感を煽る(大事)
・メンバー個人の魅力を知ってもらうため(キャラクター性)
・大事なお知らせ(もしあれば)
大体この辺りだと思う。
MCはおそらく通常のライブなら1〜2回はやると思うので、
「どの場面でどういう内容を話すことによりどういう効果(観客の心理的に)があるか」
ここをしっかりと考えてMCの内容を組み立てていく必要があると思う。
MCの内容の例として良いもの悪いもの含めて色々とパターンを考えてみたので書いてみる。
・無理に面白い話をしようとする
昔見たよくある光景
A「じゃあ今からBが面白い話しまーすww」
B「おいwwまじかww」
B「いやー、えっとぉ、前に○○が○○で○○だったんですよぉww」
A「www」
…これはやめた方が良いかもしれない。
お笑い芸人ですら
「今から面白い話をしますぅ」ってハードルの上げ方はしないし、
どうしても身内ノリになってしまうので、
あくまで見てくれている観客に伝わるように話さなくてはいけない。
あとライブで必要なのは「面白い話」じゃなくて
「心を奮わせる話」や「熱量が伝わる話」
で、観てくれた観客がファンになってくれるような、
引き続き応援したくなるようなMCである方が良いのでは無いかと思う。
・次やる曲の解説
これはやる価値としては半々。
パターンA「次の曲、○○なあなたに捧げます!聴いてください!「○○(曲名)」(早口)」
パターンB「次の曲は○○って言うんですけど、これには○○な意味があって、つまり○○なので、自分もそういう経験が昔あって、○○な事がありました、だからもし同じ気持ちの人がいたらそういう気持ちで聞いてみてください」
飲食店に例えてみると、
高級料理店のように
「これは○○産の○○を○○して○○のソースと○○した○○でございます。○○して○○のあとに○○してお召し上がりください」
と料理を一品ずつ解説するのか(パターンB)、
「○○です!お待たせしました!熱いので気をつけてお召し上がりください!」
と最低限の解説でサラッと流すのか(パターンA)みたいな違いかも。
ジャンルによるだろうけど、
基本的には高級料理店のような、1曲ずつに高い価値を付けて解説していくのは
クラシック音楽とかならよくある手法なんだけど、
そういう意味では、バンドミュージックは基本ファストフードだと思うので
あまりダラダラと曲の解説をしてると、
料理(観客のテンション)も冷めてしまうと思うので、
なるべくステージの熱(テンション)を保ったまま話すのが大事なんだろうなと思う。
プロのライブを観ると、
やっぱり静かに喋っていても喋り終わりには「○○しようぜオォィ!(ドカーン)」→ワー👐(観客)
みたいな流れにする事が多いし、
次の曲へのワクワク感をずっとキープしていると思う。
あと観客は多分細かい歌詞とかは、あまり聞き取れないし解釈する暇も無いと思うので、
そういう具体的な解説はSNSでやった方が効果がありそう。
・キャラクター(個人)を好きになってもらうMCをする
これはけっこう大事かもしれない。
観客(ファン)の心理を考えてみた時に、
僕らバンドがファンの方からして頂いてる事というのは、
基本的には「推し活」だという事を認識しなくてはいけない。
じゃあ自分たちもどういう人を推そうと思えるのか、と考えた時に
・その人の才能が好き(音楽性、パフォーマンス)
・その人の人間性が好き(キャラクター)
大体この2パターンのどっちかだと思う。
僕たちはバンドマンなので、
当たり前のようにまずは音楽から入ってもらうパターンがほとんどなのだけど、
ライブを見てもらう時には音楽性に加えて人間としての魅力も見せられれば、より強固に推して貰えるという事は想像に難くないと思う。
MCもパフォーマンスの内に入るので、
自分たちの人間性(キャラクター)の魅力を伝えられる時間にすれば非常に効果が高いんじゃないかと思う。
例えば自分たちが音楽をやっている想い、どんな人達に伝えたいか、どう伝わってほしいかなど、
恥ずかしげもなく暑苦しいほどに伝えられる人はそれだけでもファンを獲得出来るだろう。
もちろん伝え方は大事だけど、浅く広く好かれようとすると無難なMCになってほぼ確実に推されないので、
嫌われる覚悟を持って一部の人に刺さるようなMCをする事が必要なのだと思う。(誰かをディスれというわけではない)
自分のキャラクター(性質)的に、どういう立ち振る舞い、喋り方、伝え方を意識するとどういう人達に刺さるのか、
そういったものを仮説を立てて検証して、また修正していく(PDCAとかいう)事を繰り返すと
だんだんバンドにとって、ファンにとって求められている人材になれるのではないかと考えている。
書いてて思うけど普通にむずいわ、僕も修行しないと…