【800字エッセイ】電車の中で酒を飲む?
あたくし、オジおばさんは言わずもがな酒好きである。
とある日、いつも通っている飲み屋で常連客とあるテーマについて話していた。
「電車の中で酒を飲むか?」
まずは新幹線。
これは圧倒的に飲む人が多い結果に。
ここでへそ曲がりなオジおばさんは、「東海道」新幹線では酒を飲む気がしないと言った。
これには理由があって、ある時期に大阪、名古屋、静岡に日帰りで出張していた。無茶苦茶忙しかったので、行きも帰りもパソコンを立ち上げて仕事をしていたのだ。
特に帰りの新幹線は、そこかしこから「プシュっー」とビールだかハイボールだか缶チューハイだかを開ける音が聞こえ、「クソぉぉぉぉぉ」と思っていたことを思い出す。
だから「東海道」新幹線では、オジおばさんは酒を飲むという発想がなくなってしまった。
しかしながら「東北・北陸・上越」新幹線は、居酒屋だと思っている。特に「東北」新幹線で仙台から帰ってくる時は、カップ酒を乾燥ホヤを肴に東京まで戻ってくるのが楽しみだ。
次に在来線特急。
これも基本的には酒OK。
特に小田急ロマンスカーは行きも帰りも居酒屋と化す。
上には上がいるもので、ロマンスカー車内ですごい光景を目にしたことがある。
クーラーボックスを通路に置き、そこに氷、水、冷製つまみが。向かい合わせにした座席の真ん中に焼酎のボトルを置いて、その場で水割りを作って飲んでいるグループがいた。
まあ、騒がしかったのと、通路を塞いでたので乗務員さんにかなり注意されていた。
ロマンスカーは神奈川県の地酒(酒蔵)とコラボすることもあるので、オリジナルパッケージのカップ酒や缶ビールを売っているのも楽しみのひとつだ。ただ、車内販売は終了してしまっている。残念…
では普通の通勤電車で酒を飲むのはありやなしや。基本なし、であろう。
まず混んでいて酒以外の蓋のついていない飲み物を持ち込むのすら憚られる。空気の読めないやつは、コーヒーとか飲んでるけど、流石に酒はほぼ見かけない。
だがしかし、在来線でも酒を飲むのが当たり前路線がある。件の常磐線である。
オジおばさんは東京の西に住んでるので実際に見かけたことはないが、沿線の知り合いに確認すると「夜は普通に飲んでいる」らしい。
乗る距離が長い、車内の混雑状況、仕事の延長かリラックスタイムかで、電車内で酒を飲むかは判断されているみたいだ。
個人の判断にお任せするけど、周りにだけは迷惑かけないでね。